国内最高学府、東京大学。御三家の生徒は多くは、
東大を目指す 「御三家」、中学受験の世界ではよく耳にする言葉です。
この御三家(男子御三家)と呼ばれている麻布・開成・武蔵3校の気になる
「学びの特色」「併設高校の大学合格実績」「入試傾向」などを徹底比較し、
ご紹介していきます。
そもそも御三家という名称は、江戸徳川将軍家の一族で、
尾張徳川・紀州徳川・水戸徳川を指す言葉。
ただ、中学受験でこの用語が使われるようになったルーツは諸説あり、
正確には判明していません。
男子校御三家の一つ、 開成中学校は
1871(明治4)年に創立・所在地は
荒川区西日暮里。
中学は300名。
高校の入学者として100名募集。
めざす教育として「知性・自由・質実剛健を
重んじ基礎学力を養成」を掲げ、
その校風も質実剛健。
有名な「ペンケン」の校章は、「ペンは剣よりも強し」を図案化したもので、
知と強さを重んじる開成の校風を象徴している。
英・国・数・社・理の主要教科は独自カリキュラムを実施し、
教師手づくりの自主教材・プリントを多用した授業を行っている。
習熟度別の学級編成は行わず、生徒の自主性・責任を尊重した学習指導を実践。
文化祭・修学旅行などの学校行事や部活動もすべて生徒が自主的に運営。
運動会の棒倒しは有名。
併設高校の大学合格実績として、東大188名は全国1位の合格者数。
そのほか国公立は東工大21名、千葉大20名、防衛医大13名、一橋大12名、
東北大10名、筑波大5名など。
私立は早稲田大246名、慶應大233名、東京理科大93名、中央大65名、
明治大52名、立教大37名、上智大30名、慈恵医大21名、日本医大12名など
(以上2008年度・卒業生400名)。
入試は4教科。
国語は小説と随筆の2題を出題。
文章力を重視し、全問記述式(漢字の書き取りをのぞく)で、
問題文と自分の知識・経験とを結びつけながら短文を書く(120字)問題も出る。
算数は大問4題で構成。
前半の問題よりも後半のほうが難化している。
ちなみに後半は処理能力や計算力を問われる。
論理的に考える力や応用力を身につけておく必要がある。
社会は約60問で、3分野よりまんべんなく出題される。
差がつきにくく合格には8割近い得点が求められる。
理科も4分野よりまんべんなく出題。
実験や観察を踏まえた問題がほとんどで、グラフ作成や記述式解答が中心。
男子校御三家の一つ、麻布中学校は
1895(明治28)年創立。
所在地は港区元麻布。
中学300名募集のみと、高校は募集しない。
「仲間を大切にしながら豊かな
人間性をはぐくむ」ことを
教育の理想に掲げ、自由闊達な校風を伝統とする。
入試から卒業まで一貫して文章などを「書かせる」教育を実践。
定期試験や実力試験は記述問題中心、
レポート課題が出される教科も多い。
数学では独自のプリントを使用して授業が行われ、自ら解決する力を養う。
国語では中学卒業時にグループで共同卒論、
社会では高1各生徒に「基礎課程修了論文」の課題が出される。
併設高校の大学合格実績として、国公立では東大76名、一橋大12名、
東工大10名、京大9名、千葉大7名、防衛医科大6名など。
私立では早稲田大174名、慶應大135名、中央大63名、明治大60名、
東京理科大46名、立教大21名、法政大15名、北里大5名、
東京慈恵会医科大4名など
(以上2008年度・卒業生298名)
入試は4教科。国語は物語1題出題。記述式が中心で100字超の記述が2問、
20程度と40程度がそれぞれ5問。
多くは人物の心情・性格を読み取り、まとめる問題。読解力・文章力が求められる。
算数は計算問題が1題、大問6題。頻出問題として等積変形があるが、
08年は例年の図形構成に関する作図の問題は出されず、
普通の算数の問題だった。
社会は一つのテーマにもとづいた長文が出され、さまざまな分野から出題される。
今年のテーマは法律。理科は物理・化学・生物から各1題、
時事・環境問題(地学)1題。
記述式が中心で知識・思考力・文章力が問われる。
男子校御三家の一つ、
武蔵中学校は1922(大正11)年創立。
所在地は練馬区豊玉上。
中学160名募集。高校は募集しない。
自由・自主性を重んじる校風。
武蔵三理想として
「1.東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物」
「2.世界に雄飛するにたえる人物」
「3.自ら調べ自ら考える力ある人物」を掲げる。服装・髪型・持ち物などについて
規制する校則はなく、自らの責任と判断にゆだねられている。
英語・理科・美術など教科により1クラスを2つに分割して授業を行う
(習熟度別ではない)。
中3で週2時間、第二外国語(独・仏・中・韓国朝鮮語より選択)を学ぶ。
野外研究奨励の制度があり、自主的な野外調査・体験学習の際旅費等を援助。
併設高校の進学実績として、国公立では東大18名、東工大9名、京大8名、
筑波大7名、一橋大・横浜国大各5名、千葉大4名など。
私立では東京理科大64名、慶應大55名、中央大47名、明治大45名、
立教大22名、法政大15名、日本大12名など
(以上2008年度・卒業生168名)。
入試は4教科。国語は人物の心情を読みとる問題が中心。
難易度の高い設問で、読解力・文章力ともに問われる。
字数制限はない。算数は大問4題出題。解答だけを書くのではなく、
余白に式や説明も書かせる。社会はテーマを「食料」とする問題が出題。
食料自給率の低下や農業の歴史など、科目横断的に問われた。
食料問題や食育など時事的要素が反映している。
理科は生物・化学から各1題、袋の中身を問う問題1題の計3題。記述式が中心。
「袋の中身」では2枚の板磁石が出題された。理科においても文章力が問われる。