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上野学園中学校 

スクール特集(上野学園中学校の特色のある教育 #2)

上野学園中学校の2年生が「上野公園の魅力」を調査

上野学園中学校では独自のアクティブラーニングとして、上野公園を舞台にフィールドワークを実施しています。1学期のまとめとして行われた2年生による「フィールドワーク発表会」を取材しました。

課題発見力やプレゼンテーション力を育成

上野学園から至近距離にある上野公園には、東京国立博物館や国立科学博物館、上野動物園、国立西洋美術館といった魅力ある施設が多数あります。上野学園中学校では、独自のアクティブラーニングとして、この上野公園を舞台に理科と社会のフィールドワークを展開。見学、情報収集、調査、研究、レポート作成、発表などを通して、課題発見力やプレゼンテーション力を育成します。1年生は国立科学博物館や上野動物園を訪れて課題解決型学習を行うサイエンスプログラム、2年生は上野公園の歴史や文化に目を向けるソーシャルプログラムを実施。3年生は卒業研究として、自分たちでテーマを決めて、授業時間ではなく空き時間に調査を進めて発表します。

2018年度1学期に2年生が実施したのは、「上野公園の魅力」をテーマにしたフィールドワークです。4~5人ずつ5つの班に分かれて、班ごとに「若者」「外国の人」「家族連れ」「高齢者」「芸大生」を対象にして調査を行いました。各班の対象にとって上野公園の魅力はどこにあるか仮説を立て、対象へのインタビューを行って調査結果を検証。そこで新たな疑問が出れば、再び調査を行って検証していきます。そのまとめとなる発表会では、各班7分という持ち時間の中でスライドを使って調査内容を発表しました。

タブレットを活用した生徒主導の発表会

先生や保護者、そして1年生が見守る中で発表が進められ、どの班も7分間という制限の中、無駄なくかつオーバーすることなく調査結果をまとめていました。昨年から使い始めた「ロイロノート・スクール」(タブレット用授業支援ソフト・アプリ)を使いこなし、発表用の資料も自分たちで作っています。イラスト、グラフ、写真、地図なども取り入れ、文章を箇条書きにして分かりやすくするなど、スライドは班ごとに工夫されていました。

仮説を立てるために最初に行ったことも、班ごとに違っています。「家族連れ」を対象とした班は、子どもの範囲を「赤ちゃんから幼児」と狭めて定義するところからスタート。それで導き出されたのが、「トイレにおむつ交換台があること」が魅力の1つではないかという仮説です。もし、子どもを「小学生」と限定していたら違う仮説になっていたはずです。生徒たちがしっかりと考えていることが伝わってきました。

調査を進める中で、生徒たちは様々な人にインタビューを行っています。「外国の人」を対象として調査を行った班は、主に英語圏の人に声をかけました。外国人に話しかけるのは大人でも勇気がいりますが、上野学園中学校では1年生の3学期に、浅草へ出向いて諸外国からの観光客に英語でインタビューをする「Trip to ASAKUSA」というプログラムも実施。2年生はすでに英語でインタビューをしたことがあったので、今回の調査にもその経験が活かされていました。

発表会の進行役も生徒たちが担当し、時間の管理にもタブレットが活用されています。発表の後には質疑応答の時間があり、先生たちからの質問にもしっかりと答えていました。その後、生徒たちは各班の発表について、「事実を伝えられている」「根拠のある仮説を立てられている」「思考サイクルをたどっている」「ロイロでわかりやすいカードを作れている」「分かりやすい発表」という5項目についてABCの3段階で評価。2分間という限られた時間の中、真剣な表情で各班への評価を行っていました。

最後に高橋公三子校長先生が、「昨年よりも調査の進め方が上手になっていました。発表の仕方や表現力を磨いていけば、さらによくなるでしょう。そして上野公園のさらなる魅力を発掘して、『上野のことなら何でも聞いて!』と言えるようになってほしいです」と感想を述べて、発表会を締めくくりました。

発表を終えた生徒2人にインタビュー

発表後、「芸大生」を対象に調査を行ったAさんと、「家族連れ」を対象に調査を行ったBくんにお話を聞きました。

▶写真:左 Aさん/右 Bくん

Q:フィールドワークで大変だったことは?

Aさん:班のメンバーは先生が決めたので、最初の頃はみんなバラバラでまとまらなかったです。調査を進めていくうちに得意なことや苦手なこともわかってきて、なんとかまとまってきました。

Bくん:インタビューの内容はしっかり考えてあったのに、いざインタビューするとなったら緊張してしまい、なかなか話しかけられなかったことです。チャンスがあっても声をかけられないことが何度もありました。話しかけるのが得意な人がきっかけを作ってくれたりして、4人いたので勇気も出たと思います。慣れてきたら、だんだん自分でも声をかけられるようになりました。

Q:楽しかったこと、やってよかったと思うことは?

Aさん:インタビューはたいへんでしたが、人に話しかけたり、コミュニケーションをとるのがうまくなったのでやってよかったと思います。私の班では、ターゲットを絞って声をかけるのではなく、「協力してください」と書いたボードを持って、「お時間のある芸大生の方、インタビューにご協力ください!」と叫びました。とても恥ずかしかったですが、「何しているの?」と近づいてきてくれる人がいたので話しやすかったです。

Bくん:今日の発表が終わって、達成感が得られたのでやってよかったと思います。インタビューでは世間話もはずんで、世の中で話題になっているニュースなど、調査以外のいろいろなことを知ることができました。

Q:最初に「家族連れ」の定義を決めたのはなぜですか?

Bくん:予備調査の段階で、平日には小学生がいないことに気がつきました。また、小さい子どもを連れた家族の方が話を聞いてくれそうだったからです。

Q:発表のための準備はどのようにしましたか?

Aさん:台本を作ってから分担を決めて、各自が時間を計って練習しました。スライドを作るのが上手な人、インタビューをメモするのが速い人、原稿を作るのがうまい人など、それぞれに得意なことや苦手なことがあったので、苦手な分野は減らして得意な分野を多く担当していくことで、それぞれが力を発揮できたと思います。

Bくん:台本を書いて人を割り当てて、時間を計ってみました。7分より長くなったら原稿を削って、削りすぎて短くなったら写真や資料を増やすなどして、発表の練習をしながら微調整するというやり方です。男子はインタビューや原稿、時間の微調整、女子はスライドというように、得意なことを担当するように役割分担しています。女子2人に任せたら、イラストをたくさん入れてカラフルなスライドに仕上げてくれました。

Q:フィールドワークの授業を通して成長したと感じることは?

Aさん:人に伝えるために文章をまとめる力がついて、1年生の1学期と比べたらずいぶんよくなったと思います。

Bくん:1年生のときは仮説を用意してもらっていましたが、2年生では自分たちで予備調査をしてから仮説を立てることができたので成長したと思います。

Q:昨年、3年生の卒業研究の発表を見てどんなことを感じましたか?

Aさん:先輩たちのように、わかりやすく伝えられるようになりたいと思いました。私はまだ説明がまわりくどくてわかりにくくなることがあるので、言葉の使い方などを改善していきたいです。

Bくん:写真がたくさん入っていて、スライドがとても見やすく、見ていて楽しかったです。発表するときには、見てもらう人に楽しいと感じてもらうことも大切だと思いました。

3年生になるとプレゼンテーションを学ぶ授業が加わるので、さらなる成長が期待されます。

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