中学受験スタディが特別取材した私立中学の特徴ある教育

Special Report - 星野学園中学校の理数選抜クラス

星野学園中学校の理数選抜クラス

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 星野学園は、2009年度より理数選抜クラスを開設しました。

 理数選抜クラスでは、東京大学、京都大学、国立大医学部など、最難関国公立大学に現役合格することをめざします。また、理数のみの力を養成するのではなく、文系の進路にも対応した指導を行っています。

 理数選抜クラスの第1期生は今年中学3年生になりました。生徒たちはどのように成長しているでしょう。学園を取材しました。


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星野学園中学校 教頭 松田 友宏先生のお話

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 本校の生徒はみんな真面目であり、難関大に進むだけの力を十分備えていると考えています。そんな生徒たちの希望をかなえることが、学校の使命です。

 進路実現は学力だけあってもかなわない。いかに最後まで志を持続させるかにかかっています。そこで、理数選抜クラスという一つの枠組をつくり、同じ目標をもつ仲間とともに切磋琢磨することで、志を貫けるようにしよう。

――これが理数選抜クラスの大きなねらいです。その意味で、中学段階でもっとも大切なのは、生徒がこれまでにいろんな体験をし,自分で本当に感じたことに依拠して自分の求める価値観や目指す目標を発見すること。つまり自立する過程です。そうすれば自ずと学力もついてきます。

 理数選抜クラスのカリキュラムは一般クラスと共通です。授業の中身は一般クラスよりも広く深く学習し、論理的思考力などを養っていきます。

たとえば教材やプリントの内容が異なり、高校の範囲も学びます。定期試験も一般クラスに比べ論述問題を多くするなど、難易度が高くなります。

また、夏期講習では、中3でありながら高1クラスの講習に参加します。さらに中3の2学期から始まる理数選抜クラスの特別講座では、小論文講座なども設けています。

 3年間、固定したクラスではなく、学業成績や進路希望に応じて毎年編成を見直しており、一般クラスから理数選抜クラスに移ることもできます。本校では習熟度別授業を取り入れているので、一般クラスでも大きく力を伸ばす生徒が出てくるわけです。生徒一人ひとりの成長を大事にし、それに柔軟に対応しています。

 本校での職員会議や教科会議は常に中・高合同で行われているので、教科指導の中身や大学受験の情報等を全員で共有します。だから、中学段階から大学受験の傾向を意識した指導ができます。それも中高6年間というくくりだから、時間的なゆとりをもって行うことができるのです。

 理数選抜クラスの生徒は、みんな真摯に学んでいます。欠席遅刻がほとんどない。開始から3年目となり、現在の中学3年生の成績は、学年平均を大きく上回っています。

 本校は伝統的に真摯さを重んじる校風で、学業だけでなく行事や部活も盛んで、みんなで一生懸命取り組み、活気があります。

 こうした教育環境はとても大事です。理数選抜クラスの生徒たちは、勉強も部活も両立すべくよく頑張っています。

 伸びる子とは、集中してコツコツやる子です。部活の練習でもいい。それに打ち込む間に、持続力や集中力が本人のなかで育っていく。だからまず学校生活に前向きで、自分が頑張っているんだと思えることが大切。そういう子がいったん勉強に向けば、大きく伸びます。

ですから学校はいい環境をつくることが重要です。理数選抜クラスという枠組をつくり、生徒にいつも自分の目標を意識させる。そして、質の高い教育を提供し、6年間かけて長い目で一人ひとりを育てる。"生徒が主役"をモットーとする本校ならではの教育を、今後も行っていきます。

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理数選抜クラス 中学3年生 生物の実験

PHOTO理数選抜クラス24名の生徒が実験室で生物の学習をします。

学習テーマは「DNA」。実験ではブロッコリーのDNAを抽出します。学ぶ内容は高校レベルで、今日の実験も高校の授業で行われているものです。

 先生が始業と同時に実験の説明にかかります。プリントに沿って実験の手順を解説しますが、そのスピードは早め。生徒たちは聞きとれているのでしょうか?

「はい、それでは始めてください」先生のかけ声とともに、生徒は2人1組で実験を始めました。

先生は実験の準備を最低限行うだけで、あとはすべて生徒が行います。ビーカーや試験管、試験管バサミ、漏斗、漏斗台など、必要な器具を手順に沿って自分たちで準備。そのようすから実験に慣れていることが伺えます。

 2人1組のうち、一人はビーカーにDNA抽出液をつくり、片方はブロッコリーのつぼみを乳鉢に入れてすりつぶします。「ペースト状になるまで、しっかりとやってください」先生が机間を回りながら指導。その言葉に、小さな乳鉢に覆いかぶさるようにして懸命にすりつぶす生徒の姿も。声をかけてみると、「けっこうタイヘンですよ! こうやって、力、入れて、やらないと!」と、すりこぎを動かしながら答えてくれました。

すりつぶしたブロッコリーは、DNA抽出液に入れておきます。

PHOTO いよいよDNA抽出にかかります。ここからが今日の実験の本番ですが、手順は簡単ではないし、危険も伴います。

まずブロッコリーの入った抽出液を湯せんする準備。ポットからビーカーにお湯を入れ、急激な沸騰を防ぐための沸騰石を加える。それをさらに沸かすために、三脚と金網を用意して火にかける。各テーブルに設置されたガスバーナーに、マッチで火をつけます。

 生徒はバーナーの扱いにも慣れており、落ち着いて炎の調節をしています。

 次に、DNA抽出液を湯せんします。その間に、抽出液をろ過する準備として、ろ紙を水で湿らせ漏斗に設置したり、別のビーカーに氷水を入れたりするなど、いくつかの準備をしておきます。

「ろ過するときはやけどをしないように」先生の注意に従い、慎重にろ過にかかる生徒たち。そして、溜まったろ液を試験管に移し、エタノールを注入。ろ液と2層になるよう、ピペットで静かに注ぎます。

すると、試験管のなかに、白いワタのようなものがぼんやりと出現してきました。ブロッコリーのDNAです。生徒たちは試験管を顔に近づけ、初めて見る実物の「DNA」をじっと観察していました。

PHOTO試験管を保管し、今日の実験はここまで。次回の授業で続きを行います。

 生徒はみな実験に意欲的に取り組んでいることが伝わってくる授業でした。

「DNA抽出・観察」という実験の目的を一人ひとりがしっかりと頭に置き、そのために今自分が何をするべきかをわかったうえで自ら取り組んでいることも、生徒たちの集中のようすから伝わってきました。

実験の手順も決して単純ではなく、中学生には難しいレベルです。でも、先生に頼ろうとしたり、集中力が途切れてしまったりする生徒は見られません。

後片付けも全員が自分たちで手早く行い、最後はぞうきんで各自のテーブルを拭いて、実験室を後にしました。

 

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理数選抜クラス 中学3年 横手 宥則君・渕野 あゆ美さん

PHOTO~クラスのこと~

横手 理数選抜クラスは、互いに高め合えるクラスだと思います。みんな優秀なんです。だから自分も負けないように頑張ろうっていう気持ちになります。テスト勉強もみんなバッリチやってくるし。

渕野 それぞれが目標を持っているんです。授業で教わったことも、みんなで話し合って、わからないことはみんなで先生に質問に行く。理解してから進まなくてはって思う。

横手 行事も盛り上がるんですよ。去年の体育祭では、クラス対抗リレーと大縄跳びでうちのクラスが優勝しました。合唱祭も放課後みんなで一生懸命練習して、優勝しました。

渕野 ことしも全部優勝めざしてがんばろうってみんなで約束しています。

~部活と勉強~

渕野 うちの学校は女子の部活が強くて、高校は全国レベルのところが多いんです。私は新体操部ですが、高校の先輩といっしょに練習しています。すごく楽しいしやりがいがありますね。

PHOTO横手 僕はサッカー部。中学を選ぶとき部活はサッカーと決めていたから、勉強と両立できる学校に入りたいと思ったんです。この学校はそれができるって聞いたから、志望しました。部活はキツいですよ、ハンパなく(笑)。もう走ってばかり(笑)。

渕野 みんなが勉強も部活も頑張っているんです。

横手 理数選抜クラスはエグい宿題がたくさん出ますよ(笑)。英語の長文和訳とかね。高校の先生が担当する授業も多いので、高校の範囲もテストに出るし。

渕野 私は毎日夜の8時からが勉強タイムです。部活は毎日あるし、忙しい。試験勉強は3週間前くらいから始めます。あと、朝5時起きして試験勉強します。夜よりも頭に入るから。

横手 すごい。教わった(笑)。僕は家に帰って1時間くらいは好きなことをする時間。夕食終わって、寝る前に勉強かな。

~将来の夢~

渕野 私は英語が好きで、特に力を入れています。将来は理系の職業で、英語も必要とされる仕事に就きたい。進学先は国公立大の医学部などを考えています。

横手 僕は東大へ行きたい。生物や化学が好きだから、研究したいです。何の研究かはまだわからないけれど、バイオとか生物関係に興味があります。勉強と部活の両立は大変だけど……気合で頑張ります!(笑)。

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