社会で必ず求められる力を中学時代から養成
ロッテとの恊働授業で大きく成長する
西武学園文理中の生徒たち
進学実績と充実した英語教育に定評のある西武学園文理中。製菓メーカーロッテの協力を得て、キャリア教育にも力を入れています。一言で、キャリア教育と言っても授業の形態はさまざま。そこで、実際にどんな授業が行われているのか、取材にうかがいました。
個性あふれるプレゼンテーション
編集部は、3年5組を取材しました。この日は、4月からスタートしたロッテとの恊働授業も11回目。
いよいよ、6つの班からクラス代表が選ばれるクラスプレゼンテーションが行われます。
直前の休み時間には、パッケージ案の最終準備をする生徒の姿も。

トップバッターは、6班。安い、うまい、太らないをコンセプトとした「スリーエスチョコレート」。寒天を使い、シュガーレスとするなどたくさん食べたいけど太るのは嫌、という中高生がターゲットだそうです。
ちなみに、プレゼンテーションの評価項目は6つ。チームワーク、論理性、伝達力、オリジナリティ、市場性、大人との交流(ロッテの社員の方々とうまくコミュニケーションがとれていたか)です。かなり本格的という印象を受けました。
西武学園文理中では、1年生からキャリア教育を実施しています。 |
意欲に満ちた生徒たち
6班、5班、4班と進んだプレゼンテーション。最後は1班です。商品名は「おにぎりっちっち」。日本人の大好きなおにぎりをヒントに、まったく新しいお菓子を提案しています。価格は105円。コンビニで売られている梅のおにぎりの多くが105円だったからだそうです。パッケージはちょうちんの形をしたもの。「和」で一本筋が通っています。何より驚かされたのは試食品を用意していたこと。銀紙に包まれていたのはグミと揚げたご飯と乾燥した梅。これを一緒に食べると「おにぎりっちっち」の味になるそうです。味の方は??という感じでしたが、何よりその日の朝、準備したという熱心さに脱帽です。
14時に始まった恊働授業。すべての班のプレゼンテーションが終わったのは15時を6分ほど回った頃。この後、校長室で先生方が採点票を集計します。この日、数人の学生とともに教室を訪れていた西武学園文理大の小山教授が講評を述べられました。元気の良いプレゼンテーションを褒めると同時に、「商品名ははっきりと」ということと「買う側から見たその商品の意味を今一歩深く吟味するとさらに良くなる」というアドバイスが生徒たちに伝えられました。
クラス代表チーム、決定!
さて、集計も終わり、いよいよ結果発表です。3年5組のクラス代表に選ばれたのは、「おにぎりっちっち」をプレゼンテーションした1班。発表の瞬間、1班のメンバーは大喜び。彼らがどれだけがんばってきたのかがよくわかります。選ばれた1班は、9月の文化祭で学年プレゼンテーションに臨みます。このプレゼンテーションは、パワーポイントを使って行われる本格的なもの。その場で、ついに上位3チームが決定し、半年間にわたって行われてきたキャリア教育のエンディングとなるわけです。
選ばれた班の生徒たちはいいかもしれないけど、それ以外の生徒たちは? そんな疑問を抱いていると、ロッテの方から特別発表がありました。それは、選ばれなかった班の生徒を対象にした新しい企画。ロッテの人気商品「コアラのマーチ」のコアラの新デザインを提案するというものです。ちなみに、「コアラのマーチ」のコアラのデザインは現在なんと308種類もあるそうです。そのどれとも違う新しいデザインを一人ひとりが考え、提案する。なるほど、これなら全生徒が引き続きがんばれる。そんな風に思いました。
本当に得難い体験
今回、ロッテと西武学園文理中の恊働授業を取材し、印象に残ったのは、生徒たちの生き生きとした表情でした。3年5組を担当されているロッテの森さん、浅倉さんにお話をうかがうと、「彼らはのってくると本当にぐんぐん成長するんです。2,3週間でまったく違う境地にまで達してしまう生徒もいますよ」。元気があって、個性あふれるプレゼンテーションを目の当たりした私たちもこの言葉には納得。社会に出てから必ず求められる能力が、この年齢から鍛えられている。これは、生徒たちにとって得難いすばらしい体験に違いないと感じました。きっと、彼らの多くは社会に出てからこの授業のことを思い出すはずです。
さて、前述した通り9月には最終となる文化祭での学年プレゼンテーションがあります。この様子も取材し、この場で詳細にレポートする予定ですので、ぜひお楽しみに。
