9月26日(土)15:00より、跡見学園中学校にて講演会が開催されました。
講演内容は、跡見学園校医・鈴木眞理先生(政策研究大学院大学教授)による
「思春期の子供たちに対する接し方」についてです。

まず「接し方」という本題の前に、多くのホルモンを分泌する下垂体とそのホルモンについてのお話、
レプチンというホルモンと体脂肪や月経などの関係についての説明がありました。
それに続いて、思春期の具体的な内容と接し方などの本題に入りました。
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●思春期の身体と心の発達について
思春期は、身体・心・親への感情・行動というものが変化していき、それらが複雑に絡み合う時期です。
そういったアンバランスな状態に、子供自身もどうしたら良いのかわからない状態になっているのだそうです。
例えば、初期思春期にあたる12~15歳の子供たちは、年代的にグループを作る時期ですが、
学校などの限られた中でのグループでは、タイプの合わない人がいても当然のことだそうです。
ですが、グループに入れないことで、劣等感や自身喪失、自己嫌悪を抱える子供もいるというわけです。
こうした時期を、我々大人たちもそれぞれの形で経験してきています。
ですが、大人が思っている以上に、子供はもがき悩んでいる状態にあることを
理解する気持ちが必要と言えます。
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●最近の思春期の特徴や難しさなどについて
体を使う学習やコミュニケーションの乏しさから、嫌なことや自信のないことから回避し、
失敗に対する恐怖を強くなるといいます。
これを対処するには、体験して失敗しても恐れずにまた体験する
「トライ&エラー&トライ(体験学習)」が必要なのだそうです。
そして、頼むスキル・断るスキルが低下している子供たちに、
コーピングスキル(ストレスや困難なことに、なんとか対処していくスキル)を
向上させてあげることが重要であるとお話しされました。
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●コミュニケーションのコツ
今回のテーマでもある「接し方」について、まずは「話の聞き方」のお話しがありました。
思春期の子供たちは、反論・アドバイス・説教は聞きたくないため、
気持ちを理解していると感じられるような反応をすることが大切とのことでした。
とくに、あいずち、オウム返し、気持ちの反射(嬉しいのね、悲しいのね、というような推測や確認)を
することが重要になってくるのだそうです。
また、「I(アイ)メッセージ」と呼ばれるコミュニケーション方法についてのお話しもありました。
これは相手(子供)に自分の意見を伝えるときに、一般論ではなく私個人の意見として伝えるということです。
一般論では「相手が主語」になることに対し、私個人の意見では「私が主語」という話し方になるわけです。
例えば、
「(あなたは)どうしてこんなに帰りが遅いの?」と言うのではなく、
「(私は)あなたの帰りが遅くて心配していたのよ」と伝えるのです。
こうした「私」を主語とした話し方で、反発が少なく気持ちが伝わりやすくなるのだそうです。
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●摂食障害ついて
痩せるとストレスや嫌なことに、鈍感になるといいます。
拒食症は、言わば”痩せ鎧”を付けた状態でストレスに防衛しており、
太らせようとする人は敵とすら思い込んでしまうそうです。
一方で、過食症は食べている時間は何も考えなくて済み、
一時的な安心感が得られるという心理状態になるといいます。
子供たちが引き起こす摂食障害というのは、不安定な心の隙間を埋めようとしているものだそうです。
摂食障害とその対処法については、医師への相談も含め正しく理解することが必要と言えます。
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このほか、骨粗しょう症と思春期からの骨作りの重要性、
前頭前野活性の必要性などのお話がありました。
最後は質疑応答の時間があり、思春期のお子さんを持つ保護者の方からのご質問に、
こんなメッセージを送られていました。
「子供に無視されても気にせず、明るく元気に声をかけ続ければいいのです。
お母さんも悩まずに明るく過ごしましょう。」
そうおっしゃっていた鈴木眞理先生は、はつらつとした
とても明るいお人柄でした。
年を重ねるごとに、自身の思春期の記憶は薄れていきます。そして、自分が親となったときには、
思春期を迎えた子供の気持ちなど想像がつかないものになっていくのでしょう。
今回の鈴木眞理先生の講演会は、私たち大人が思春期を経験した者として、人生の先輩として、
子供のよき理解者となって接することの大切さを改めて考えることができる内容だったと思います。
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