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2021/5/11(火)

中学受験の基礎知識vol.4 施設・設備

「中学受験の基礎知識」シリーズでは、「私立と公立の違いは?」「偏差値って何?」など、小学生のお子さんを持つ保護者の皆さんが気になる項目について解説していきます。

Vol.4では、「なぜ中学受験をするのか? ~施設・設備~」をテーマに、中学受験について解説します。

ICT活用の環境

充実した学校生活を送るためには、カリキュラムや教員だけでなく、部活動や行事なども重要になります。その充実度に関わってくるのが、施設・設備です。公立と比べると私立の方が魅力的な施設・設備が多いですが、力を入れている分野は学校ごとに異なります。

例えば、ICT活用の環境。近年、多くの学校でICTが導入されていますが、活用の仕方は様々です。1人1台iPadを持つなど、共通の端末を使う学校もあれば、生徒たちが好きな端末を使うBYOD(Bring Your Own Device)で行っている学校もあります。いずれの方式でも、ソフトやアプリの操作指導や「ログインできない」などのトラブルに対応できる人材が必要です。そのような対応も教員が担当している学校もあれば、外部から専門家やICT支援員を採用している学校もあります。

さらに、ICTを導入後、どのように活用されているかを知ることも大切です。ICT機器を導入したら、それらを効率よく活用するためのアプリなどの選定も必要となります。例えば、プレゼン用の資料を作る際には、「PowerPoint」ではなく共有設定などにメリットのある「Googleスライド」を使う学校も増えてきました。また、「すらら」や「Qubena(キュビナ)」といったAI型教材の導入なども進んでいます。これらの教材を使うことで、英単語や文法、計算など、定着させるための学習は個々のペースで効率よく進めることができ、それにより生まれた時間を調べ学習やグループワークにあてることが可能となります。

自学自習を支える施設・設備

取材時にテスト前の勉強や部活動と勉強との両立について質問すると、「自習室を利用している」と答える中・高生も多いです。図書館内の一角にある場合やブースごとに区切られた机が並ぶ自習室があるなど、自習室のスタイルも学校によって異なります。大学生のチューターやメンターが常駐し、わからないところや勉強方法を質問できる「学習支援センター」を設置している学校もあります。部活動に参加していると、帰宅後は疲労や眠気で勉強がはかどらないという理由から、部活動の後に校内の「学習支援センター」を活用して勉強しているケースも多いです。移動の時間を取られずに、必要なときには大学生に教えてもらえることが、大きな魅力となっています。

異文化を身近に感じる施設・体験

近年は、ネイティブ教員が常駐している「English Room」(または「English Lounge」など)と呼ばれるスペースを開設する学校も増えています。多くの場合、「English Room」では日本語禁止として、昼休みや放課後にネイティブ教員とおしゃべりを楽しんだり、英検の二次試験対策などに活用。定期的に英語字幕で映画を見るイベントや英語のゲーム大会などを開催して、英語でのコミュニケーションの楽しさを体験する場となっています。

グローバル教育に力を入れている学校では、ネイティブ教員の数も多く、帰国生や留学生の受け入れも含めて、校内で英語や異文化に触れる機会が多いという特徴もあります。さらに、短期留学やホームステイをはじめ、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」、福島県にある「ブリティッシュ・ヒルズ」での異文化体験学習など、中学生のうちから国内外での異文化体験ができるプログラムも充実しています。

部活動などに活用できる施設・設備

部活動や課外活動に関する施設・設備も、学校ごとに特色があります。スポーツを頑張りたいなら、グラウンドの広さやサーフェス(土・人工芝等)、各競技専用コートはあるか、体育館の空調などが気になるかもしれません。大学付属校の場合、隣接する大学のグラウンドや体育館を使用できることもあります。小さい頃から星や宇宙に興味があるなら、天文台やプラネタリウムがあれば学校生活が楽しくなるでしょう。プログラミングなどのコンピュータ関係では、企業からプログラミングの仕事を依頼されるほどハイレベルな技術を持つ顧問の先生に指導を受け、最先端の機材を使って活動できる部活もあります。演劇や楽器演奏をしたいと思っているなら、文化祭などで本格的なホールで発表できることは魅力的です。プロと同等の放送機材を使って、文化祭の様子を撮影・校内中継している学校もあります。

どのような施設・設備があるかは、学校のホームページや学校案内のパンフレットで知ることができます。しかし、ただ施設・設備が整っているかだけでなく、生徒たちがどのように活用しているかを知ることが大切です。例えば、試合で好成績を出している部活動を知ることも、施設・設備の活用度を知ることにつながります。学校説明会や見学会で直接見ることはできますが、実際に活用している様子を見る絶好の機会となるのが文化祭です。また、小学生向けに授業体験会や部活動体験会なども開催されています。学校説明会や文化祭、体験会などの開催日を調べる際には、ぜひ『中学受験スタディ』の「説明会・イベントカレンダー」をご活用ください。