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スクール特集(桜丘中学校の特色のある教育 #1)

多彩な行事、縦割り活動、個別指導 人間力と学力を育む独自の教育活動

一クラス25名以下という少人数校の利点を活かし、機動力のある教育活動を行っている桜丘中学校。学力とともに、これからの時代に必要な主体性、社会性などを育成する同校の取り組みを取材しました。

一クラス25名以下という少人数制を活かし、一人ひとりの能力や適性を伸ばす教育を行っている桜丘中学校。年間を通して多彩な行事を実施し、今、生徒にとって重要と思われる取り組みを迅速に実行しています。今年度からは、縦割り班「ハウス制」の活動や、チューターによる個別指導などを新たにスタート。人間力と学力を育む同校の教育活動を紹介します。

高橋知仁先生(副校長2017年当時)、枝村啓先生(中学主幹2017年当時)にお話を伺いました。

様々な体験の機会を提供、生徒の自信につながる学校行事

 桜丘中学校は、月に1度の頻度で学校行事を実施しています。内容も体育祭、文化祭をはじめ、英語暗誦大会や計算大会、合唱コンクール、タレントショー…などと多彩で、中学校単独で行っているものも数多くあります。
「行事を多く取り入れている背景には、生徒たちに様々な体験をしてもらいたい、行事をきっかけとして自分が得意なこと、やりたいことを見つけてほしいという思いがあります。それと同時に、私たち教員もテストの点数だけでなく、いろいろな面から生徒を見て評価をしていくべきだと考えています」と語るのは、中学主幹の枝村啓先生。
「例えば、英語暗誦大会では、100例文を1時間半ほどで、どれだけ覚えられるかを競うのですが、テストの成績がそれほど良くない生徒でも、上位に食い込むことがよくあります。計算大会も同様ですね。テストとは違う結果を出して先生や仲間に認められることは、本人の自信になります。夏休み明けには、3学年共通の国語・英語・数学の問題を解く『JEMコンテスト』を行っているのですが、今年はなんと1年生がオール満点で1位をとりました。2、3年生は焦っていましたが(笑)、1年生たちは『やればできる!』という励みになったことでしょう」

▶︎副校長 高橋知仁先生

▶︎合唱コンクール

生徒の適性や長所がわかり、明確に評価できるのが行事

 行事にはユニークなものもあり、全校生徒の前で一芸を披露する「タレントショー」もその1つ。枝村先生が発案しました。「生徒のなかには、部活動以外にも、好きなことに打ち込んだり、得意なものを持っている子はいるものです。それをみんなの前で披露する場をつくりたかった。これまで2回、開催しているのですが、男子生徒がバトントワリングをしたり、チェロの独奏や漫才をした生徒もいました。自薦、他薦で応募して、教員もバンドを結成してエントリーしました。出場者はもちろん、見ている側も『自分もやってみよう!』と何かにチャレンジするきっかけになればよいと思っています」と枝村先生。ちなみに、バトントワリングを披露した男子生徒は、今年、クロアチアで行われた世界大会で個人優勝に輝いた実力の持ち主だそうです。
学校行事について副校長の高橋知仁先生は「ある程度、将来の方向性が決まる高校では、海外研修など希望制のものが多くなりますが、中学校では、自分の適性や能力を見つけたり、進路を選択したりするための種まきとして、行事を設定している」と言います。「教員も生徒の良いところをきちんと評価し、可能性を伸ばしていきたい。そのほめどころを明確にできるのが行事なのです」

▶︎年間スケジュール

異学年と人間関係を築き、リーダーシップを育む「ハウス制」

 また、同校は少人数という特色を活かし、独自の教育活動を行っています。今年度からは、学年横断の活動「ハウス制」がスタートしました。これは、各クラスを6班(2クラスで12班)に分けて、1~3年の縦割り班「ハウス」を編成し、行事などを一緒に取り組むというもの。
「ハウス制を導入したのは、オーストラリアの姉妹校が同様の活動をしていたのがきっかけです。本校のサイズであればできるのではないかと…。ハウス制のメリットは、部活動以外で、他学年との人間関係が築けるということです。加えて、上級生はリーダーシップ力が身に付きます。5月に、校外研修でマザー牧場へ行ったのですが、バスの座席から牧場見学、バーベキューなどのレクリエーションまで、すべてハウス単位でした。3年生がリーダーを務めるのですが、普段はおとなしい生徒が自ら下級生に声をかけたり、面倒をみたり、場を仕切ったりしているのです。『立場が人を作る』ということを目の当たりにしました」と枝村先生。
 ハウス制は、全学年のクラス対抗で行う英単語テストや、スポーツ大会にも一部導入し、1年生でも勝てる機会を設けています。また月に1度、ハウスごとに給食を食べるなど、学年を超えた交流を図っています。

▶︎枝村啓先生

学力の底上げを図るために、チューターの個別指導を開始

 ハウス制を含め、同校は、新しい取り組みを次々に実践しています。「タブレット端末を活用した学習もいち早く取り入れました。しかし、ICTだけに頼るわけではありません。学習のモチベーションを高めるのは、人の役割であることは変わりません。生徒の学習状況を見ながら、デジタルとアナログ双方の良いところを取り入れています」と高橋先生。「今年度からは、英語検定、数学検定の対策としてタブレット学習とカウンセリングを並行して行っています。具体的には、タブレットを使ってアダプティブラーニング(適応学習)をしながら、週に1回、教員が個人のカルテをもとに面談し、振り返りをしたり、次の目標設定を一緒にするなどサポートをしています」。
 さらに、習熟度別、全員参加で行われる夏期講習及び冬期講習に、チューターの個別指導を導入しました。これまでもチューターによる指導はあったものの、定期的な指導は初の試みです。「講習は教員が主導で行いますが、チューターの多くは本校の卒業生ということもあって、生徒たちも質問がしやすく、学習がはかどります。家に帰って『チューターの○○先輩につきっきりで教えてもらった』と話す生徒もいて、保護者からの反響も大きかったですね。学力の底上げをすることは学校の使命。チューターの個別指導は効果的で、後期からは毎週土曜日にも実施します。1週間分の見直しをして、理解を確実にしていきます」

全教員が全生徒を把握し、新しい取り組みを迅速に実践

 このように同校では、今、生徒にとって重要と思われる教育を迅速に実行しています。その背景には、学年を超えて生徒やクラスの情報を全教員で共有していること、現場の声を反映しようという風通しの良さがあります。「中学の会議は、1~3学年の全教員で行い、ネイティブの英語教員も副担任ですので、会議に参加して意見を述べます。生徒達にとって何が必要なのか、教員から良い改革案が出されればまずは試みる。それが本校の方針です」と高橋先生。
「また教員たちは、生徒の提出する家庭学習帳に、毎日、目を通してコメントを書くなど、日ごろから生徒と密に接しています。そうしたなかで出された意見は、ぶれることはありません」。
 そして「学校行事やハウス制などの取り組みは、主体性や社会性、協働する力を養います。これらは2020年の入試改革にも組み込まれると言わるように、これからの時代には欠かせない力です。私たちは、他者と触れ合う機会、様々な体験をする場をたくさんつくり、生徒の人間力を育んでいきます。それと共に、ICTなども上手に活用しながら、細やかな学習指導で、学力の向上を図っていきたいと考えています」

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