制服の新潮流 【教育keyword series10】

制服を着る理由

実は今、学校制服に新しい潮流が生まれています。制服? 中学生、高校生は制服を着るのが当たり前。制服を着る理由なんて考えたこともない。そんな方も少なくないかもしれません。

まずは、制服を着るメリットから考えてみましょう。毎日、着る服に悩まなくて済むこと、公私のけじめがつけやすいこと、私服よりも経済的であることなどが挙げられます。どれも一理ありますよね。これらは、主に生徒自身やその保護者から見たメリットです。

一方、学校の方はどうでしょうか。「制服の乱れは心の乱れ」とばかりに、校則で厳しく規定した上で定期的にチェックをする。そのような情景は、かつて多くの学校で見られたものです。同一性を維持することが、学校が生徒を管理する上で都合が良く、その一つのツールとして制服があった。そんな側面も指摘しておく必要があるでしょう。

多様性の時代に

互いの違いを認め合い、力を合わせて取り組んでいく。国籍や人種、性別、年齢の違いを乗り越えて様々な課題を解決していくことが求められる昨今、そのような学校のやり方は時代に合わなくなってきていると言わざるを得ません。同一性を担保するための制服から新しい時代に合った制服に。そんな変化が起き始めています。

生徒たちからも「スカートだけでなく、スラックスも選べた方がいい」「男女共用のデザインがいい」という声が聞かれるようになってきました。そう、制服を考える上で一つ大きなの鍵となるのは、LGBTなのです。

ユニセックス化で問題解決?

実際に、この問題を解決するために、女子生徒の制服にスラックスを採用する学校が増えています。スカートも残した上で、スラックスも選べるようにするわけです。ユニセックス化ともとれる動きですが、疑問がないわけではありません。自認する性が女性である男子生徒の中には、スラックスの制服を仕方なく着ているケースがあるのです。しかし、男子生徒がスカートの制服を選べる学校がどれほどあるでしょうか。

街ゆく成人女性のスラックス姿が普通のものとなった今、女子生徒のスラックス制服は受け入れられても、その逆は……。私たちの常識や固定観念もアップデートが求められているのかもしれません。

理想は選択できる制服

このように考えていくと、一つの理想は、誰もが着たい制服を選べることなのでしょう。もちろん、制服ですからいくつかのパターンの中から、自分の好みや性意識に合うものを選ぶわけです。

『中学受験スタディ』では、2020年10月に三輪田学園中学校を取材。同校のスクール特集として掲載しています。主テーマは、英語教育ですが2021年度から導入される制服とその背景についても触れていますので、ぜひ、ご一読ください。

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