何が相談できるの? 個別相談会【教育keyword series16】

平日OKの個別相談会も

まずは、その学校の情報を広く収集し、学校説明会や文化祭などへに参加し、複数校を比較検討する。志望校は、そのような段階を経て絞り込んでいくのが一般的です。学校説明会の活用法については「1回行けばそれでOK!? 学校説明会の利用法」という記事でご紹介しましたので、ぜひ、そちらをご覧ください。

学校説明会では、質疑応答の時間が設けられることもあります。ただ、多くの参加者の前で質問をするのは、ハードルが高く感じられるものです。そこで、積極的に活用したいのが個別相談会です。

個別相談会は、学校説明会の後に希望者に対して行われるものに加えて、最近では、単独で行う学校も増えてきました。土日だけでなく、平日でも対応してもらえるケースもあり、保護者としては、より参加しやすくなっています。そんな個別相談会ですが、実際にどのような相談が行われているのでしょうか。

「うちの子でもやっていけますか?」

ある学校の先生に伺ったところ、圧倒的に多い質問は「うちの子でもやっていけますか?」というものだそうです。学校説明会では、当然のことながら、その学校の教育の特徴が説明されます。「なるほど、いい教育をしているな」と保護者は理解します。すると、ふと浮かんでくるのが「うちの子でもついていけるだろうか」という不安、ということなのでしょう。

次に多いのは、受験対策についての質問。「○○が苦手なのですが、どのように勉強すればいいでしょうか?」

この2つの質問が大半だということなのですが、なるほど、どちらも個別でなければ質問することが難しい内容ですね。

大学進学実績か充実した6年間か

ところで、近年、中学受験において保護者が重視することが大きく2つに分かれてきている傾向があります。1つは、大学合格実績です。そして、もう1つは充実した6年間が過ごせる学校かどうか、という点。前者は、以前から重視されていましたが、後者のような保護者も増えてきているのです。

「有名大学に進んだら、その後の人生はバラ色」という時代はなくなり、時代の変化に柔軟に対応できる力が必要とされる今の時代、中高の6年間で充実した日々を送り、生き抜く力をつけて欲しい。そう考える保護者が増えているのかもしれません。

コロナ禍における学校の姿勢

もう1つ、保護者が学校に求めることで大きく分かれるのが、コロナ禍で学校がどのような方針で日々の教育活動を行っていくかということです。一方では、感染リスクを極力下げるために、完全オンラインで授業をすることを望む保護者がいます。他方、感染対策をしながら極力登校して対面授業をしてくれる学校を望む保護者も少なくないのです。

学校説明会や個別相談会自体を感染リスクに配慮してオンラインで行うケースも増えています。

気軽に質問できる貴重な機会

お話を伺った先生は、個別相談会について「もしかしたら一番のメリットは、聞きたくないことを聞かなくてよいことかもしれません」とコメントされました。「うちの子」に関する質問や、その学校に期待することなど、一番聞きたいことから順に聞いていくことができる。そのような機会は、個別相談会くらいしかありません。そのような貴重な機会である個別相談会に積極的に参加して、ぜひ、志望校選びに生かしてください。

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