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東京成徳大学中学校

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スクール特集(東京成徳大学中学校の特色のある教育 #2)

中学での海外留学を軸にグローバル教育を実践!主体性のある人材を育成

2004年度より3か月のターム留学を中学課程で導入するなど、6年間を通じたグローバル教育に定評のある東京成徳大学中学校・高等学校。その取り組みを取材した。

同校は、社会の変化に対応し、主体的に躍動できる「グローバル人材」の育成を目指し「ICT教育」「グローバル教育」「主体性を育む教育」を柱とした教育活動を行っている。今回は、長年に渡って取り組んでいる「グローバル教育」について、国際交流部長で英語科教諭の茂原輝光先生に話を聞いた。

中3全員参加のニュージーランド・ターム留学を実施

同校は、2004年度から中学3年生を対象とした「ニュージーランド・ターム留学(約3か月間)」を実施している。ホームステイをしながら現地校に通うというプログラムで、2017年度からは、中3生全員の参加になった。茂原先生によると「1校あたり3人前後で、現地中学校の3年に編入します。ターム留学は英語力を鍛えるとともに、生徒の自立を促します。保護者の方も、自立心が育つことをもっとも期待しているようですね」と話す。

「留学に向けて、まず中1、2年は、実践的な英語力を養います。本校では、ネイティブ・スピーカーの教師2人によるティームティーチングの授業を週に3時間実施しています。クラスを2分割して少人数制にしたり、イングリッシュキャンプで英語漬けの時間を過ごすこともあります」

昨年度からは中1、2年生を対象に、週1回、25分間のオンライン英会話もスタートした。各自がiPadを使って、マンツーマンで英会話をする取り組みだ。「今年の1年生も、4月末から始めています。当然、英語の学習期間が短いので、スムーズに会話をすることは難しいですが、とにかく英語に慣れることが大事。回数を重ねるうちにフレーズも覚えていきますし、『もっと英語を使えるようになりたい』という意欲も湧いてきます。講師は毎週変わるので、初対面の人とも動じずにコミュニケーションがとれる力も培われますね」と茂原先生。オンライン英会話は、夏休みや冬休みなどの長期休暇の課題にもなっているそうだ。

▶︎茂原輝光先生

今年度から中2で全員語学留学、中3は留学型・国内グローバル型の学びを選択

同校のグローバル教育は、今年度から全員留学を前倒しし、中2で2週間のフィリピン・セブ島語学留学を実施することになった。それに伴い中3では、これまでと同様のニュージーランドにターム留学する「留学タイプ」と、国内でグローバル学習をする「国内タイプ」のいずれかを生徒が選択する。

2月に実施するセブ島語学留学は、宿泊施設と学校が同じ敷地にあり、英語漬けの2週間を過ごす。授業は1日6コマ、うち3コマはマンツーマンレッスン、残りの3コマもスモールグループで授業を行い、英語の運用力を伸ばしていく。また、その国が抱えている社会課題を実際に見て学ぶスタディーツアーをSDGsと絡めて行う予定だという。

茂原先生は全員留学のプログラムを改変した経緯をこう話す。
「初の海外体験が3か月留学というよりも、まずは2週間セブ島で下準備をして、ニュージーランドへ行くか、国内でグローバル・カリキュラムを受けるか、生徒が自分の意思で選んでほしいと考えました。主体的な選択には責任が生まれ、学びの姿勢も変わるからです。また、コロナの時期を乗り越えてみて、日本にいても世界の国と、しかも同時に複数の国とつながれることがわかりました。中3は高校進学に向け、自分の方向性が見えてくる時期です。生徒の生き方に合わせて、学びの選択肢を広げるようにしています」

同校の中学の学習課程は3年の2学期に終了し、3学期はすべて特別授業にあてられる。よってニュージーランド・ターム留学も3学期に実施し、国内のグローバル・カリキュラムはプロジェクト型の授業やゼミナール活動、英語研修施設「ブリティッシュヒルズ」での研修、オールイングリッシュの学習などを予定している。

高校課程はダイバーシティゼミ、実地踏査型研修旅行を実践

高校のグローバル教育は、海外での特別な体験などをもとに、自分を拓くプログラムが組まれている。高校1、2年は、週2時間の総合探究を利用して「ダイバーシティゼミ」を実施。これは複数のゼミの中から、生徒自らテーマを選び、先生のアドバイスを受けながら自分で学びを進めるという講座だ。テーマは、コーヒーの焙煎、ゲームの制作(アプリ開発)、鯵や豚の解剖、アートの個人制作、東京湾実習、いちご栽培の研究、ビジネスで社会貢献、ものづくりとSTEAMなど多岐に渡る。

「ダイバーシティゼミは、テーマが好きか嫌いかの範疇を超え、一歩足を踏み入れてみて試す場になっています。活動を通じて、主体的に学ぶ姿勢や、他者と協働して課題を解決する力などが養われます」と、茂原先生。また、社会貢献に関するゼミは、毎年「SAGE JAPAN CUP」という、社会課題についてプレゼンテーションをする大会に参加。昨年度は優勝し、世界大会への出場を果たした(オンライン参加)。「外部に発信して認められる、良い体験ができました。アプリ開発なども他者が使って面白いものを作ったり、大学と連携して研究をしたり、これからも外の世界と触れ合う機会を作っていきたいですね」(茂原先生)

高2では、従来の修学旅行のスタイルを変更し、各生徒が研究テーマを決めて、複数の都市に分かれて実地踏査を行う「実地踏査型研修旅行」を実施。昨年度は、北海道、九州、関西を拠点に、生徒自ら旅行の行程なども考え、実地踏査後はレポートを作成、プレゼンテーションによる研究発表を行った。ある生徒は、寒い地域ほど塩分接種量が増加する傾向にあるが、北海道は東北よりも少ない点に着目し、食材の調査を北海道で行ったそうだ。「探究テーマの仮説を立て、調査をして検証をします。論文を作成する際、引用文献の書き方なども指導し、大学の学びにもつながる取り組みになっています」(茂原先生)

▶︎実地踏査型研修旅行

多様な学び方が多様な進学先へ。50名分の海外大学指定校推薦も新設

海外留学やダイバーシティゼミなど、生徒の学び方が多様になることで、進路も多様になっていると茂原先生は言う。「学部の横断型など、海外には日本の大学にはない学びができる大学があります。そうした側面から、本校では海外大学指定校推薦枠を50校設けています。推薦の条件はほぼ英語力で、各大学が示したスコアをクリアすれば進学をすることができ、レベルに応じて奨学金給付がある大学もあります」

昨年度は2名、海外大学に進学し、海外大学への進学希望者は増える傾向にあるという。そこで同校は、週に1回程度、同じ目標を持つ生徒同士が交流する「東京成徳グローバルプロジェクト」を発足。海外で学んでいる大学生にオンラインでインタビューをしたり、駐日外国大使館の訪問、外資系企業のインターンシップ、ネイティブ・スピーカーの教師とIELTSやTOFELの勉強をしたりするなど、進路に関するサポートも行っている。

同校が推進する主体的な学びは、国内大学の進学実績にも現れている。「なかでも総合型選抜は、本校が6年間かけて取り組んできた学びを活かせる入試形態であり、難関大学にも合格をしています。また海外留学が英語力の向上にもつながり、昨年度は90人の卒業生のうち、9名が英検準1級を取得し、2級以上の取得率は3割を超えました」(茂原先生)

留学の自立体験が生徒を大きく成長させ、結果として英語力も向上

このように同校のグローバル教育は、実践的な英語教育、海外留学、探究型学習というように、6年間を通じた体系的なプログラムになっている。しかし、現高2、高3生はコロナ禍で、中3の時にニュージーランド・ターム留学をすることができなかった。それでも同校は、代替の留学を決行し、現高3生(2018年度入学生)には、2年遅れの高1の時に1.ドバイ語学留学(2022年3月/1週間)、2.セブ島語学留学(2022年8月/1か月)、3.カナダ・ターム留学(2022年6~8月/3か月)の3つのプランを用意。現高2生(2019年度入学生)は、2022年、高1の7~9月にニュージーランド・ターム留学を実施した。

「ドバイへ行った生徒は約5割、セブ島も3割くらいいました。いち早く留学生を受け入れたカナダのターム留学にも、半数の生徒が参加しましたね。複数のプログラムに参加した生徒もいます。また、現在の高校2年生も約8割がニュージーランド・ターム留学に参加しました。本校は海外留学を大切にしており、また生徒の中には留学に興味を持って入学した人もいるでしょう。ですので、どうにかしてでも行かせてあげたいと思ったのです」と話す。こうして同校は、全学年で海外留学を実現した。

また同校は他校に先駆け、2004年度から中学でターム留学を実施している。茂原先生は、高校生ではなく、中学生で留学をする意義を次のように話す。
「先に述べたように、留学の一番の目的は自立です。英語ができなくても、『なんとかしなくてはならない』という自立体験が、その後の高校3年間の伸びや人格形成に大きく関わっていきます。よく保護者の方にも話すのですが『なんとかする』ための魔法のキーワードは『Help me』です。自立というのは、自分ですべてができることではなく、自分にはできることと、できないことがあることを理解すること。そして、できない時は周りに助けを求めることが大事です。助けてもらった子は必ず『ありがとう』が言えますし、自立は感謝とセットでなければいけないと思っています。また助けてもらうことは、きちんとコミュニケーションがとれることであり、その副産物として英語力も身についていくのです。

さらに、中学生はピュアなので、さまざまなことを新鮮に受け止めます。たとえば、ニュージーランドでは高1で科目設定をするため、15歳の時には将来設計が既にできています。生徒は、同世代なのに自分よりもしっかりしているよう感じたり、また授業でも積極的に自分の意見を発言する姿を見て刺激を受けて帰ってきます。ですので、帰国後、生徒会活動をしたいという子が増えますね。学校が面白くなかったら自分が変えていけばいい、自分はもっとこうしたい、将来こうなりたいという思いを持って帰るのが、中学生の一番の成果だと思います」

<取材を終えて>
近年は流行りもあり、英語教育や海外研修を強化する学校が増えてきたが、同校は取り組みも早かった分、しっかりと検証し、留学の位置づけなども他校と一線を画している印象を受けた。また、コロナ禍でも留学を止めることなく、時期や渡航先を変えて実行した先生の熱意を素晴らしいと感じた。

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