未経験からのスタートで日本一を目指す! 足立学園中学校アメリカンフットボール部

ほぼ全員が未経験からのスタート

全国でも数少ないアメリカンフットボール部があることで知られる「足立学園中学校」。2022年10月現在46名(1年生:17人、2年生:12人、3年生:17人)の部員が在籍し、日本一を目標に日々練習が行われている。部長の神農さんによると、入部する時点で現3年生のアメフト経験者は2名。2年生においては全員が未経験からのスタートだったようだ。

部長「小学生の時は野球をやっていました。足立学園と言えばアメフト部というくらい有名だったので、一度、体験入部してみようと思い、行ってみました。そうしたら先輩たちが上手くてカッコ良いなと。それと、これまでやったことのないスポーツを新しく始めてどんどん上手くなりたいと思ったのでアメフト部を選びました。当時、担任だった冨岡先生に声をかけてもらったのも入部を決めたひとつの理由です」

アメフトと言えばタックルをするイメージが強く、特に未経験者にとっては体格の大きい人がやるスポーツといった印象もあるが、実際とは大きく異なるようだ。

部長「アメフトは11人でプレーするんですけど、いろいろとポジションがあって、それぞれ体格にあったポジションを選べるので、どんな体格の人でもみんなが楽しめるスポーツだと思います。他のスポーツとは違った楽しみ方ができるかなと思います」

冨岡先生「合宿に行ったときに体重を測ったら、いちばん体格の大きい子は110kgくらい。いちばん小柄な子で30kgないくらいですね。神農くんに声をかけたのは、体格の部分ではなく日頃の生活習慣や礼儀正しさといった部分でした。ほとんどの子がやったことのないスポーツなのでどういう伸び方をするかはみんな未知数なんですけど、練習に対して熱心に取り組もうという姿勢がすごく強かったのを覚えています」

中学生のアメフトはタックルしない

中学校で行われるアメリカンフットボールの特徴や基本的なルールについても教えていただいた。

部長「アメフトと言えばタックルというイメージがあると思うんですけど、中学生はタックルをしません。フラッグフットボールと言って、腰に下げたフラッグ(旗)を取るとタックルしたことになり相手の攻撃を止めることができるのです」

冨岡先生「中学と高校とではルールの違うところがいろいろとあります。例えば、キックオフが無かったり、相手の足元や下半身に対してのブロックが禁止されていたり、タックルもありません。中学生の頃は体が出来上がっていないので、怪我がないようにといった配慮がされているわけです」

部長「タックルをしない分、相手を交わす力だったり、相手との駆け引きをするセンスというのは高校以上に大切になってくるところだと思います。体全体でフェイントをしたり、足を使って交わしたりしています」

高校に進学してもアメフトを続ける生徒は多く、昨年度の3年生は高1になっても大半がアメフト部に入部したそうだ。

冨岡先生「本校は中高一貫なので、部活においても中学と高校がうまく連携できるのは大切な部分だと思います。高校生にとっては経験者が入部してくれるのはありがたいですし、中学生にとっても次のステージで頑張れるのは嬉しいことだと思います」

過去の大会成績を見ると、2018(平成30)年に関東代表として全国大会のマリンボウルに出場し、準優勝に輝いている。また高校では直近の2022(令和4)年度の第48回関東高等学校アメリカンフットボール大会で第3位という成績を残し、足立学園アメフト部の存在感を表している。

目標としているのは日本一良いチーム

練習は基本的に火・木・土曜日に行われ、学校から徒歩10分の「日の出町緑地競技場」でボールを使った実戦形式の練習が行われている。

部長「僕たちは、日本一を目標にしています。その目標に向けて経験者も未経験者も同じく熱心に練習に取り組んでいます。それが結果に結びついているのだと思います。顧問の先生も2人いらっしゃるなどコーチ陣にも恵まれていて、OBの社会人の方も指導に来てくださったりします。顧問の先生とみんな仲が良いこともアメフト部の良いところだと思います」

冨岡先生「補足させていただくと、目標にしている日本一は結果だと思っているんです。僕たちが作ろうと思っているのは日本で一番良いチーム。それができれば必然的に勝ちも転がってくるだろうと。指導者の立場としては、勝っても負けても頑張った結果であれば良いと思っています。負けて得られるものもたくさんありますし、勝ってはじめて見える景色もいっぱいありますので。チームとして日本一という結果が得られたら、日本一良いチームになった結果なんだねと伝えたいですね」

プレーがはじまった瞬間に11人みんながそれぞれの役割をこなし、その動きがひとつひとつ噛み合うとハーモニーみたいになると語る冨岡先生。体格も個性もバラバラな選手たちがひとつにまとまれるアメフトの魅力がここにある。

冨岡先生「いろんなキャラクターの子が伸び伸びと、自分の居場所を見つけられるのもアメフトの良いところだと思うんです。ポジションが11あって、さらに選手交代も自由なので自分の役割とか責任とか、自分の居場所みたいなのが見つかりやすいスポーツなのかなと思っています」

足立学園中学校の詳しい情報は、こちらからどうぞ。

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