学校詳細
建学の精神、教育理念
自分の人生を肯定し、主体的に歩める女性を育成
創立以来「真理と愛に生きる」という教育理念を掲げる。「真理と愛に生きる」とは、学びを通して真理に近づき、その源である神に至ることを意味する。同時に、真理は愛の実践を通してこそ求められるべきものと考え、まず生徒が「自らが神に愛され、生かされているかけがえのない存在であること」を知って、自らを他者のために役立たせることに喜びを見出せるようになることを目指す。
また、創立者が国境を越えて使命を果たしたように、生徒にも国際的な視野を持ち、世界を広く見つめる姿勢を育てることを重視。さまざまな取り組みを通して、自らの人生を肯定的にとらえ、主体的に歩んでいく女性としての成長を支える。
教育の特色
個々の進路に合わせた少人数制の選択授業が多彩
6年間を通してコース分けをせず、文系・理系、国際分野など、さまざまな興味・関心を持つ生徒が互いに刺激し合いながら学ぶ環境を大切にしている。学力の定着に向けた補習や再テストも必要に応じて設定し、「面倒見の良さ」に定評がある。
高2・高3では、進路に応じた授業が選べるよう幅広い選択授業を展開。選択科目の中には10人程度の少人数クラスもあり、個々の目標に合わせた学びが可能だ。大学受験を見据えた授業内容で構成されており、塾に通わず難関国公立大学に進学する生徒も毎年一定数いる。
フランス語の授業があるのも特徴。中学3年生から週1回の選択授業として導入されており、専任教員による指導が受けられる。中3では半数が受講し、高3まで継続した生徒はフランス語の資格を100%取得。フランス語関連のコンクール入賞者も多数。
また、理科教育では、特に中学でワークショップや観察・実験を豊富に取り入れ、体験を通して科学への興味を深める授業を展開している。2025年度からは新たな探究プログラムも実施。知識の習得だけでなく、学ぶ楽しさを実感できる教育環境が整っている。
施設設備
厨房で作る焼きたてパンが人気
中庭を囲むように、本館・図書館棟・食堂棟・講堂棟が配置されている。本館校舎は1952年に竣工し、地域のランドマークとして長年親しまれてきた。2013年に改修され、白を基調とした外観や木のぬくもりを感じられる教室など、従来の雰囲気はそのままに耐震性の向上と最新の教育設備の導入が図られた。
2014年には本館の雰囲気を受け継いだ図書館棟が完成。図書室をはじめ、ステラマリスホールや小聖堂、特別教室などが設けられている。図書室の蔵書は5万冊。多くの図書が書架ではなく、棚に並び、手に取りやすい。図書委員会の活動も活発。900人収容の講堂では入学式や卒業式、各種講演会を開催。音楽教室のほか、CALL教室(コンピュータを使った英語学習設備)も併設。生徒用パソコン52台とモニター26台を備え、英語学習に多面的に取り組める仕組みのもと、4技能の向上を図る。
2019年に完成した食堂棟では、日替わりランチや麺類、チュロス、厨房で作る焼きたてパンなど多彩なメニューが提供される。
運動施設としては、グラウンド、体育館に加え、25メートル6コースの室内温水プールや卓球室も整備されている。室内温水プールでは、5月から10月にかけて週1回の水泳授業を実施。天候に左右されず、日焼けや熱中症の心配もない快適な環境の中で、着実に泳力を高めることができる。
学校行事
女の子だけだから本気で取り組める
5月の学院祭は、中高合同で開催。中学生は学年ごとにゲームを企画・運営。体育館を三分割し、それぞれの学年が来場者向けの遊びを展開する。魚釣りや探索型のゲームなど、工夫を凝らした内容が楽しめる。部活動では模擬店を開くほか、文化部は展示に加え、舞台発表も盛ん。英語劇を披露するESSドラマ部のミュージカルや演劇部、コーラス部・クラシックギター部・弦楽アンサンブル部による合同コンサートは毎年人気を集め、講堂は満席、立ち見客が出るほどの盛況となる。
体育祭は学年対抗形式で行われ、生徒たちは得点に一喜一憂しながら、各学年が団結して勝利を目指す。女子校ならではの環境で、誰もが主役として活躍できる舞台となっている。
高校では2年生で全員参加のフランス修学旅行を実施。6泊8日の日程で、モンサンミシェルやノルマンディー地方、リジューなどの歴史的な都市や宗教ゆかりの地を訪れる。修道院のミサに参加し聖歌を歌ったり、巡礼者用宿舎に宿泊したりするなど、フランスの修道会と関係が深い同校だからできる体験も多い。
部活動
短時間でも集中して取り組む
本校には現在、運動部が8つあり、いずれも週4回ほど、午後5時まで活動している。練習時間は限られるが、夏のカトリック大会や中・高体連の公式戦に向けて、練習に励んでいる。
文化部は12あり、普段の活動は週1~2回程度。だが、学院祭が近づくと朝・昼・放課後を使い、熱のこもった準備を進める。運動部・文化部ともに、短時間でも集中して取り組む姿勢が特色だ。
部活動とは別に、社会貢献を目的とした奉仕グループもある。募金活動や古切手の回収、ケニアのスラムにある学校の支援などを行っているほか、生徒の提案で始まった「RDD(世界希少・難治性疾患の日)」に関する啓発活動にも力を入れている。また、他校の社会奉仕グループとの交流の機会もある。
進路指導
豊富な指定校推薦枠も活用し、生徒の志望実現をサポート
毎年、現役生の約3分の1が国公立大学や医学部医学科に進学。国公立大学の総合型選抜・学校推薦型選抜を受験する際のサポートも手厚い。関関同立に加え、早稲田や慶應といった最難関私立大学の指定校推薦枠もある。これらの推薦枠には一定の余裕があり、生徒の多様な進路希望にも柔軟に対応している。
学校側が特定の進路を勧めることはなく、あくまで「生徒の興味や関心を第一」に据えた進路指導を展開。「将来自分はどう生きたいか」を考える機会を数多く設け、一人ひとりが夢を見いだし、実現に向けて準備できるよう丁寧なサポートを行っている。
自分の将来を描くきっかけとなるのが、卒業生による進路ガイダンスだ。このイベントでは、20代後半から30代のOG約20人が来校し、高校1・2年生が少人数のグループに分かれて直接話を聞くことができる。出産や育児を経験したOGもおり、女性としてのライフステージに関する実体験に触れられるのも女子校ならでは。社会で直面する壁や悩みをどう乗り越えてきたかという話も交え、生徒にとって現実的で具体的な将来像を考える貴重な機会となっている。
その他
女子校だから育つ責任感と主体性
女子生徒が主役として活躍できる環境が整うのが、女子校の同校ならでは。委員長や部活動のリーダー、体育祭の運営など、すべての役割を担う中で、自然と責任感や主体性が育まれていく。
また、カトリックの精神に根差した社会奉仕活動が日常に根付いている点も特色。募金や福祉支援、ボランティア参加は特別なものではなく、生徒たちにとっては「当たり前の行動」として定着している。学校生活でも、困っている人がいると、自然と手を差し伸べる風景がそこかしこで見られる。
学校行事の運営や広報活動にも積極的で、説明会のスタッフ募集には100人以上が手を挙げるという。学校説明会で配られる、生徒が作成した学校紹介のパンフレットは、受験を考える子どもたちに非常に人気がある。
制服
清楚なかわいらしさがポイント
制服は中高共通で、フランスのガールスカウトの制服を参考にデザインされたもの。創立以来、その姿を大きく変えることなく受け継がれている。
冬服はネイビーのブレザーとワンピースの組み合わせで、白いリボンをあしらったブラウスが清楚な印象を添える。夏服はブルーのワンピースと無地のスカートを組み合わせた装いで、涼やかで軽やかな印象を与える。カーディガンは季節に応じて、冬用がネイビー、春夏用がホワイトと使い分けられている。