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目白研心中学校
スペシャルレポート 6

軽音楽部で約20組のバンドが活動!
高校生が語る「バンドの魅力」

公開日:2022.8.-

近年、全国で軽音楽系の部活動が活発に行われるようになり、学外で練習の成果を発揮する場として、合同ライブや大会などの機会も増えている。そのようなライブや大会にも積極的に出場して、活躍の場を広げている軽音楽部を取材した。

Index

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約20組のバンドがオリジナル曲で表現力を磨く

部員数約70人、約20組のバンドが活動している軽音楽部(高校)について、顧問の阿久津太郎先生に話を聞いた。

同校の軽音楽部は、「真面目に、真剣に、音楽に取り組む」ことを目標に活動している。部員はバンドを結成し、バンドごとの活動が基本。文化祭や校内での定期ライブのほか、他校との合同ライブ、東京都高等学校軽音楽連盟などが主催する大会への出場を目指して練習に励んでいる。新入部員の多くは楽器初心者だが、メンバーとの練習や発表を通じて上達していく。演奏に関する技術的なことは、外部の講師に指導してもらう機会も用意。最初はコピーから入り、慣れてきたらオリジナル曲も制作する。作詞作曲、各楽器のアレンジ、録音を通じて、バンドのオリジナリティを表現できるようになることを目指しているという。

阿久津太郎先生

「吹奏楽部やオーケストラと違って、軽音楽部が演奏する曲はジャンルの幅も広く自由です。自分たちでオリジナル曲を作り、その曲を聞いてもらうことで、そのバンドを知らない人たちにも『私たちはこんなバンドです!』と伝えることができます。ですから、表現力を磨くことが重要になります。オリジナル曲で感動してもらうことを目指し、曲と演奏によってオリジナリティが発揮できるように表現力を磨いていってほしいです」(阿久津先生)

現在、部員は3学年で約70人、約20組のバンドが活動している。男女比は3:7で女子の方が多く、男子だけのバンドはほとんどないという。少人数での活動なので、人間関係のトラブルは毎年のようにあるが、それを乗り越えて大きく成長していくと阿久津先生は語る。

「バンド内で揉めることがあっても、それがきっかけとなり、今後どのように活動していくのかを考えて乗り越えていきます。バンド名を変えたりすることはありますが、よほどのことがない限り解散はありません。平和に活動して伸びていくバンドもあれば、ぶつかり合うことでそれぞれの性格を理解して、メンバーを受け入れて成長していくバンドもあり、成長する過程はバンドによって様々です。人間的には合わなくても、目指す方向が一緒ならうまくいきます。少人数でのグループ活動なので、社会性を育み、バンド内での自分の役割を認識しながら行動できるようになってほしいと思っています」(阿久津先生)

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大会に向けて練習中のバンド「ぱれっと。」を取材

通常の活動は月~土で練習枠を決め、第2音楽室や器楽室を使ってバンドごとで活動している。音楽室で練習していた高2のバンド、「ぱれっと。」を取材した。

バンド結成から約1年の男女混合バンド「ぱれっと。」

バンドが結成されたのは、高1の6月。部の先輩が技術力や楽器のバランスを考えて仮バンドを編成し、部内での発表を経て、このバンドを続けていくか決めるという。「ぱれっと。」の場合は、高1のときに同じクラスだったメンバーが3人いたこともあり、仮バンドからそのままのメンバーで活動を続けている。部内発表のとき、初めて人前で演奏したときはガチガチだったというメンバー。少しずつ人前で演奏する機会を重ね、最近になってようやくライブを楽しめる余裕が出てきたと語る。夏休み中は、8月に出場する大会に向けて練習を重ねている。

男女混合バンド「ぱれっと。」

「ぱれっと。」のメンバー5人にインタビュー

バンド名:ぱれっと。
Oさん ギター(高2 内進生)
Kさん ボーカル(高2 内進生)
Aさん ギター(高2 高入生)
Mさん ドラム(高2 高入生)
Nさん ベース(高2 高入生)

―― 軽音楽部に入ろうと思ったきっかけを教えてください。

<Oさん> 中2からギターを練習し始めました。1人で練習するのも1つの楽しみ方ですが、せっかく練習するなら人前で発表したり、他の人とも合わせたいと思ったので入部しました。

Oさん

<Kさん> 最初はギターを志望していたのですが、今はボーカルです。ギターを自分で練習しているとわからないことがたくさんあって、誰かと一緒に練習したり、教えてもらいたいと思って入りました。歌も好きだったので、人前で発表することへの憧れもありました。

Kさん

<Aさん> 中学生の頃からギターを練習していました。運動は苦手なので、文化部に入りたいと思い、文化部の中でも花形で楽しそうだと思って入りました。

Aさん

<Mさん> ロックバンドが大好きなので入部しました。一番好きなのは「UNISON SQUARE GARDEN」というバンドです。

Mさん

<Nさん> 中2のとき、母にベースを買ってもらい、中3のときは有志でバンド活動をしていました。それが楽しかったので、高校でもやりたいと思って入部しました。ベースを始めたきっかけは、母の友達がバンドを組んでいて、ライブを見に行ったらベースを弾いている人がすごく格好よかったからです。中学校では吹奏楽部に入っていたので、音楽の知識も活かせるかなと思いました。

Nさん

―― バンドを結成して1年が経ちましたが、どのようなときに成長を感じますか?

<Oさん> 自分が理想とする音作りにどれだけ近づけているか、ライブの動画を見返したとき「これいいじゃん!」と思えたときに成長を感じます。例えば、ニュアンス感や音をどれだけ揺らすかなど、細かいところです。そこまでこだわると、聞こえ方が変わります。「YOASOBI」のギタリスト・AssH(アッシュ)さんの演奏が好きなので、自分が演奏するときも参考にしています。

<Kさん> 以前、外部の合同発表で、外部の先生方に「ボーカルの声が聞こえない」と指摘されたことがありました。そのときの悔しさをバネに頑張り、段々と声を出せるようになってきています。まだ時々出ないこともありますが、少しずつ進歩していると感じられるようになりました。まだまだ伸びしろがあると思うので、もっと出せるように頑張ります。

<Aさん> 部内のライブで見るといい感じにできたと思っても、外部の大会や合同ライブなどに行くとすごい人たちがたくさんいます。そのような人たちに刺激を受け、自分たちの至らなさを感じると、この程度で満足してはいけないと思います。技術的なことだけでなく、すごいなと思うバンドは観客の心をつかんで引き込んでいるのです。ライブではまだまだ棒立ちになってしまうこともあるので、観客との一体感を目指して頑張りたいです。

<Mさん> ドラムはリズムをコントロールする大事なパートです。一音減ったり増えたりするなど、少しでもミスをすると曲が全く変わってしまいます。今は少し余裕が出てきて、そういった細かい部分にも気をつけられるようになってきたので、成長を感じます。

<Nさん> 前よりライブを楽しめるようになったという点で、成長を感じます。以前は自分の演奏で精一杯でしたが、今は余裕ができて、周りの音をよく聞けるようになりました。

―― 現時点での目標を教えてください。

<Oさん> 8月に開催される「JYOJI-ROCK」という大会の本戦に向けて練習しています。吉祥寺にあるライブハウスで演奏し、集客も自分たちで行う大会です。ライブハウスでの演奏は初めてなので、どんな結果になってもよい経験になると思います。

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「ぱれっと。」のメンバーが語る軽音楽部の魅力

軽音楽部の活動を通して身についた力などについて、「ぱれっと。」のメンバーに話を聞いた。

―― バンド内で揉めごとがあったら、どのように乗り越えていますか?

<Aさん> 自我が強めのメンバーがいて、自分の意見を言えるのはよいことなのですが、それがヒートアップしてしまったことがありました。最初は話し合いもしたくないという感じでしたが、当事者以外のメンバーが間に入ったら冷静になれたようです。自我は強いですが反省できる人たちなので、自分が悪かった部分は認めて、お互いの考えを尊重できるようになったのだと思います。

―― バンドの活動を通じて、どのような力が身につきますか?

<Oさん> 結成したバンドで3年間続けていくことが、部の方針となっています。ですから、このメンバーで活動する上でよくない部分があれば、改善していかなければなりません。僕は、他の人に合わせるだけで自分の意見をあまり言えませんでした。今でも変われたとはいえないかもしれませんが、バンドを続けていくためには少しでも変わらなければという思いはあります。そういった部分は、運動部ではあまり培えないことだと思います。

<Kさん> 運動部より少人数のグループ活動なので、自由度があって、大会に出るか出ないかも自分たちで決めることができます。運動部なら決まった大会がありますが、軽音楽部は自分たちが「出たい」と言わないと始まりません。ですから、自分たちで何かをしようとする力が身につくと思います。

<Aさん> 運動部と違ってレギュラーと控えなどがあるわけではないので、自分が上手になろうとする気持ちが大切で、やればやるだけうまくなれます。高校は、同じ目標を持った人が身近にいるよい環境です。今じゃないとできないこともたくさんあると思います。例えば、大人になってからバンドをやろうと思っても、ちょうど必要な楽器をやっている人が近くにいることはあまりないので、メンバーを集めるのは難しいでしょう。楽器やエフェクターなどは自分で用意しますが、アンプなどの機材が学校にあるのもありがたいです。

<Mさん> 運動部では、競い合って相手に勝つことを目標にすることが多いです。音楽にもいろいろなジャンルがある中で、軽音楽部では自分たちで曲も作ったりするので、吹奏楽部とも違う楽しさがあります。軽音楽部も大会に出ると点数がついて他のバンドと比較されることもありますが、基本は「自分たちがどれだけできるか」ということなので、競い合いとは違う魅力です。見ている人に「最高!」と思ってもらえる演奏をすることが1番いいと、個人的には思います。

<Nさん> 中学生の頃は、自分から人間関係を深めようとは思っていませんでした。1年間同じクラスにいるから仲良くしていたという関係も多く、今でもつながっている人あまりいません。高校で軽音楽部に入ってからは、部活が一緒ということで仲良くなれたり、仲間を大切にすることなども学べたと思います。同じ学年でも違うバンドを組んでいる子に対しても、ライバル意識や尊敬の気持ちが芽生えて、他のバンドからも刺激を受けています。

―― この学校のいいなと思うところを教えてください。

<Oさん> カフェテリアなど、大学の設備があり、細かいところまで綺麗な学校です。入学当初は、トイレにも感動しました。一人ひとりに寄り添ってくれるのも、いいなと思います。例えば、カウンセリングルームがあり、予約すれば誰でもカウンセラーと話せます。学習支援センターでチューターに勉強を教えてもらえたり、職員室前のラーニングスペースでわからないところを先生に聞けたりするのもよいです。僕は数学が苦手でしたが、学習支援センターの個別授業を受けてテストの点数が20点~30点上がりました。ネイティブの先生がたくさんいて、SEC(Super English Course)というユニークな英語のカリキュラムがあり、目白研心ならではの特色ある教育が受けられます。英語力は持っていて損はないと思うので、将来は、英語が活かせる仕事ができたらいいなと思っています。

<Kさん> 高校に軽音学部があることです(笑)。中学に入る前から軽音楽部があると知って、それも目白研心を受験しようと思った理由の1つでした。他にも頑張っている部活がいろいろあり、いろいろな先生や生徒と関わることができます。将来についてはまだ決めていませんが、裏方でもいいので音楽に携われる仕事に就けたらいいなと思っています。

<Aさん> 1年生は特進コース、総合コース、SECがあり、2年生からは総合コースが英語難関進学クラス、文系総合クラス、理系総合クラスに分かれるので、選択肢が多いのがいいなと思います。SECは、海外留学や海外大学も視野に入れられます。選択科目で倫理があるのも、国公立を受験するときなどに選択肢が増えます。私が特進文系を選んだのは、一番選択肢が多いからです。まだ将来については決めていませんが、やりたいことが見つかったときのために、今は可能性を広げて、どんな進路にも進めるようにしています。

<Mさん> 立地がいいです。私は埼玉から通っていますが、入学したときに新宿区という響きに感動しました(笑)。バンドが本当に好きなので、将来は小さくても大きくてもいいので、ライブハウスで働きたいです。

<Nさん> 学年によって違うかもしれませんが、私たちの学年は女子が多いのがいいなと思います。チアリーディングなど女子が頑張っている部活も多いです。女子生徒の制服がかわいいランキングで2位か3位に入っていたので、セーラー服を着てみたい人にもお勧めします。女子が多いですが女子校ではなく、男子もいることは多様性という意味でもいいと思います。


取材を終えて

「ぱれっと。」の女子メンバーは、男子が1人いることについて「性別は気にしていない」と語っていた。Oさんは「ギターが上手な人」という意味で貴重な存在であるが「男子だから」と考えることはないそうだ。一方で「女子だけだったら続けていられなかったかもしれない」という声もあり、バンドとしてのバランスを保つ上でも男子は重要な役割を果たしていると感じた。取材前日に出場した「バンドステージコンテスト 高校生大会(2022)」では「いつかの音色賞」を受賞した「ぱれっと。」。さらなる成長に注目したい。

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