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2018/1/18(木)

偏差値だけに頼らない中学受験 生徒インタビューvol.4

自由学園男子部中等科 1年 Aくん Gくん

学童に、秘密基地づくり。思う存分遊んだ小学校時代

発表会で演奏するAくん。今も時間を見つけては、寮にあるピアノで練習しています。

自然に恵まれた秩父に生まれ育ち、山まで自転車を走らせていたAくん。ピアノ、水泳、そして学童と放課後を満喫! 「家にテレビもゲームもなかったので、ドッジボールや秘密基地づくりなどをしていました」。創造力豊かに遊ぶ様子が思い浮かびます。

一方、Gくんは、両親が共働きで、小学校4年生まで学童にいました。その後は学校のサッカークラブに入り、近所にも遊ぶ友達がたくさんできました。算数が難しくなった5年生のとき、そのフォローをしてくれる塾へ。英語の塾には、6年生の1年間だけ通いました。私立中学校受験というと、4年生からみっちり塾に通い、親がフォローしないと合格できないというイメージでしたが、この二人のように、もっとのびのびとした小学校時代を過ごして私立中学校に進む生徒さんが確実に増えています。

受験勉強で、パソコンを駆使。自分なりの工夫で突破!

小学6年生当時のGくん。合宿での練習も真剣そのものです。

「主体的な学びができ、結果より目標や課程を大切にしてくれ、さらに受験勉強をしなくていい学校を探していました」というのは、Gくんのお母さま。「ここしかない」と感じたのが自由学園でした。

自由学園の男子部には、1年生全員が寮に入るという伝統があります。Aくんは、それを知り「将来、自立に役立つと思って」自ら志望しました。もともと数学は得意でしたが、漢字は苦手。そこで、お父さまの知人に教わったり、パソコンで覚え方を調べたり、自分で工夫をしました。また、面接の対策として「その日にあったことを伝えるようにしていたら、家族で話す時間も増えました」とAくん。

そして二人とも、それぞれのやり方で、合格を勝ち取り、自由学園に入学しました。

将来の夢のため、今はたくさん勉強したい

自分が使う学習机と椅子を製作。楽しそうですね。

今、Aくんは、学校では勉強とバスケットボール部、寮では掃除・洗濯ととても頑張っています。「先生が怒らないから、自分たちで注意し合わないといけません。実はその方が大変です。でも解決したときには、クラスがすごくまとまります」という言葉からも確実に成長していることが伝わってきます。しかも、この忙しい中でも、4歳から始めたピアノの練習は欠かしていません。授業の一環で実施している自分で使用する学習机・椅子作りもとても積極的です。また最近、俳句が一般新聞に掲載されました。

1年生ながら自由学園の「10番」をつけて活躍しているGくんです。

Gくんは、毎日サッカー部の練習に明け暮れる日々。最初は、名簿順にまわってくる委員会の仕事がつらく、くじけそうになりました。たとえば、毎朝5:30起きで新聞を配ったり、夕方は寮生が部活後にすぐお風呂に入れるよう、逆算してお風呂の用意をしたり、食事がスムーズに始められるように食器の確認もしたりします。日々の生活に直結する仕事ばかりで、ミスをするとみんなに迷惑がかかるため、気を抜けません。でも、それを乗り越えた今は「家に帰る週末が、待ち遠しくない!」と、学校生活をめいっぱい楽しんでいます。将来の夢は、やっぱり「サッカー選手!」

Aくんの目標は、高校3年生で委員長(生徒会長)になること。「選挙で、100票以上(男子部の半数以上)入れてもらえる人になりたい」と意気込みます。さらに「社会に出たら、AIに負けない人になりたいです。そのために、たくさん勉強します!」と、頼もしい言葉。中学生とは思えない自立した環境で、逞しく成長していくことでしょう。