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ひばりがおかがくえん

雲雀丘学園中学校 

スクール特集(雲雀丘学園中学校の特色のある教育 #7)

現役生の約4割が国公立大学に合格。臨時休校中もICTで学びを届ける。

2020年度入試でも約4割が国公立大学に合格という、右肩上がりの大学合格実績を誇る同校。今年度の大学合格実績と共に、新しい取り組みである探究ゼミ、コロナ休校時の対応について、レポートする。

2020年度中学入試の志願者数が全日程を合せて1,043名。前年より221名増と人気急上昇中の雲雀丘学園中学校。その人気の背景には、国公立・難関私立大学への合格者が増加していることや、豊富な人脈を生かした同校独自の探究活動などがある。2020年度大学入試の合格実績と共に新しく始まった探究ゼミ、そして新型コロナウィルス感染予防対策による臨時休校中の対応について、入試広報部長の板倉宏明先生に話を聞いた。

大学合格実績の堅調な伸びを支えるチャレンジ精神

この10年、国公立大学合格数が右肩上がりに伸び、2019年度入試では過去最高の148名が合格。2020年度入試も140名と、生徒数がひとクラス分減ったにも関わらず、堅調な伸びを見せている。なかでも注目したいのが、現役合格率。国公立大学合格の140名中112名が現役生と2年連続、現役生の約4割が国公立に合格しているのだ。※2020年度卒業生・287名

加えて、2020年度大学受験のトピックスとしては、医歯薬系の合格が増えたことが上げられる。医学部医学科に4名が合格し、うち大阪市立大学は現役生。阪大歯学部・薬学部も現役合格と現役生の頑張りが非常に目立つ。この理由を探ってみると、今期の総合型選抜と学校推薦型選抜で19名が国公立大学に合格していることが浮かんできた。大阪市立大学医学部も学校推薦選抜での合格である。

今期の総合型選抜・学校推薦型選抜の合格者数が多いのは、探究活動の成果に加え、コース制を撤廃したことが良い影響を与えたのではないかと、板倉先生は分析する。
「この学年はそれまで一貫選抜・発展の2コースがあったのを、1本のコースに統合した1期生。私立文系がなくなったんですね。だから全員、最後まで5教科を勉強しました。私立文系と決めている子が数学を勉強するのはつらい。でも、それを頑張ったんです。そして、推薦入試で合格を得た後も、大学入学後を見据えて熱心に勉強する生徒も多かった。みんなで最後まで頑張ることで全体のモチベーションがアップし、この実績につながったのではないでしょうか」

また、大学入学共通テスト開始を控えて、確実に合格を得ようと安全志向になったかというと、「意外とそうでもなかった。」国公立はもちろん、関関同立の合格者数が現役241名という結果からも、その事実がうかがえる。
「この学年のキャッチフレーズは、“可能性にチャレンジ”。それを言い続けてきたことが、うまく作用したのかな」と板倉先生。最後までチャレンジし続ける生徒の頑張りが、大学合格実績の伸びを支えたのだろう。

▶︎入試広報部長 板倉宏明先生

「やりたい」を追求する無学年制の探究ゼミがスタート

従来の「探究的授業」「探究プロジェクト」に加え、2019年度からスタートしたのが「探究ゼミ」である。探究ゼミは、教員が教科や学年を超えて、好きなことを学ぶ子を集めようというもの。臨時休校中ではあるものの、2020年度も始まっており、7講座がラインナップする。
「全員必須ではありません。授業は必須で、やらされ感があるでしょう。でも、探究ゼミは生徒もやりたいこと学ぶ、先生もやりたいことをする。その自由がいい。楽しく勉強するというのが大切です。」と板倉先生。

探究ゼミは、昼休みや放課後など空き時間を使ってゼミ形式で行われ、内容によっては泊まりがけで行われるものもある。2019年度に開講された「日本の交通網を考える」では、学びの一環として、阪急京都線淡路駅で行われている高架工事を見学させてもらった。この高架工事は2008年の着工から10年以上、高架区間は約7.1kmに及ぶ大工事。非常に大がかりで複雑な工事だが、見学時に中3の生徒が工事概要のプレゼンを作ってきて、他の生徒たちに説明したそうだ。このプレゼンは、教員に言われて作ってきたのではなく、自分で考えて作ったもの。
生徒が自ら「好き」や「やりたい」を追求し、自分の専門分野を強めていく。そんな学びの理想形が、探究ゼミで実現している様子が伝わってきた。

様々な探究活動を経て、生徒は自分の興味により、中3でサイエンス・グローバル・アカデミックのいずれかを選択。2年間、それぞれの分野で学びを深め、高1の終わりに論文をまとめる。それが、高2・3の進路選択につながるのだ。
自分の「好き」を知り、楽しみながらじっくりと学び、将来につなげていく。6年一貫の体系的な探究プログラムを通して、自分の「こういうことをやりたい」がしっかりと見えているからこそ、大学合格後も勉強を続ける生徒の姿が見られるのだろう。

ICTを活用した学びの配信と思いがこもった手作りマスク

新型コロナウィルス対策のための臨時休校中も、様々手段を使い、学びを届けてきた。
教科書類や課題などの学習材を宅配便で送り、提出期限に合せて、返信してもらうという従来の手法に加え、ICTも存分に活用。ClassiやMetaMoji、数学のQubenaなどの授業支援アプリを使うほか、 4月13日からのYouTube での朝礼の配信を皮切りに、5月からはYouTube、Zoom、V-CUBEを使用し、授業動画のオンライン配信も開始した。

この授業動画は、校内のワンフロアに設けられた6つのスタジオで撮影。毎日4限まである中学は、ほぼすべての授業で動画配信があった。取材日には中2の英語の授業がZoomで行われていた。教卓で授業を行う英語教員の姿をカメラが写す一方、生徒席にはモニターで生徒の様子をチェックしている各クラス担任の姿が見られた。教科担当だけでなく、担任も合せ5名の教員が生徒を見守ることで、双方向でやりとりができるZoomの利点が最大限に生かされていた。

Zoomは授業のほか、朝8:30から始まる朝礼やホームルーム、個別懇談、部活のオンラインミーティングでも活用。学校には行けないが、教員やクラスメイトとモニター越しに顔を合せることで、生徒達は学校への帰属意識を得ることができたのではないだろうか。

受験生である高3に関しては、6時間の授業だけでなく、スタディアップ(SU)講座も早期から配信。SU講座は受験対策用の講座で、いわゆる予備校の授業のようなもの。SU講座で学力保証をしつつ、進路指導は電話やZoomで担任が一人ひとりとじっくり話し合いを行う。臨時休校中ながら手厚い対応に、合格実績が堅調に伸びている理由が察せられる。

また、テレビや新聞の報道で、教職員の手作りマスクが全生徒に配布されたというニュースを見られた方も多いのではないだろうか。これは、ひとりの教員の発案から始まったのだとか。「たまたま健康診断で教職員が学校に来る日があったんです。その空き時間に、我々の健康を考えるんやったら、子ども達の健康も考えようという素朴な動機から始まりました」と板倉先生。

トップダウンで強制されて作ったわけでなく、誰かのやろうと言う声に、「じゃあ、自分が出来ることを手伝うわ」と自然となったという。マスク製作には、幼中高の職員に加え、工事で来校している業者まで延べ100人が参加。「ええことやったら、皆でやろうやとなる。これは、教員だけじゃなく、生徒も。それがうちの学校の校風なんだと思います」
「孝道」と「やってみなはれ」。その2つの教育理念が育む、思いやりとチャレンジ精神に富む校風は、非常時であっても健在だった。

<取材を終えて>
この冬、某国立大学に合格した生徒に「この学校は最後まで全員を見捨てない学校だ。みんなで最後まで頑張らせる雲雀だからこそ、合格できたと言われた」と板倉先生は嬉しそうに顔をほころばせる。最後まで生徒を頑張らせるのは教員にとっても大変なはず。しかし、それを選択し、熱意を持って取り組んできたからこそ、この生徒の言葉を聞くことができ、そして今期の輝かしい実績につながったのだろう。

「やりたい」を引き出すユニークな探究活動、教員の手厚い指導、そして仲間と共に頑張れる環境。取材を通して、雲雀丘学園中学校の人気急上昇の理由が見えてきた。

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