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スクール特集(東京立正中学校の特色のある教育 #9)

イノベーションコースの生徒がボランティア体験!「子ども食堂in東京立正」

イノベーションコースの高校生が、同校を会場とした「子ども食堂」にボランティアとして参加。その様子を取材し、生徒たちに話を聞いた。

東京立正中学校・高等学校の「イノベーションコース」(内進生は全員同コース)では、高1で「身近な地域」、高2で「世界」に目を向け、高3で取り組みについて発表するというSDGsのプログラムを通して、社会貢献できる人材の育成を目指している。同校では以前から、地元である高円寺地域で開催されている「寺子屋」や「子ども食堂」に有志の生徒がボランティアで参加してきた。そのつながりから、夏休み中に同校を会場とした「子ども食堂in東京立正」が開催され、イノベーションコース・高1クラスの生徒がボランティアとして参加。その様子を取材し、ボランティアとして参加したクラスの生徒4人と担任の岩見果歩先生に話を聞いた。

▶︎岩見果歩先生

有志からクラスでの取り組みへ

同校の母体である堀ノ内妙法寺で実施していた「寺子屋in妙法寺」に有志の生徒がボランティアとして参加してきた縁で、今年3月に「子ども食堂in東京立正」が初めて開催された。2019年までは、寺子屋の会場にもなっている妙法寺で、春休みと夏休みに300人規模の子ども食堂を開催していたという。コロナの影響で3年間中断されていたが、同校の食堂に会場を変えて今年3月に復活。そして夏休み中に、2回目の「子ども食堂in東京立正」が開催された。

「今回の子ども食堂への参加は、総合的探究活動の一環という位置付けです。夏休み中なので、部活動の大会などがある生徒はそちらを優先し、18人の生徒が参加しました。子ども食堂という場があることさえ知らない生徒もいるので、まずは存在を知ることから始まると思います。小さい子と接する機会がない生徒も多いので、子どもたちと接することも貴重な経験です。2年生で行くカンボジア研修では、日本人が経営している孤児院を訪問したり、現地が抱える課題について取り組みます。SDGsの目標である『貧困をなくそう』について考えたり、子どもたちとのコミュニケーションに慣れておくことは、カンボジア研修にもつながる経験となるでしょう」(岩見先生)

今回の「子ども食堂in東京立正」は、東京キワニスクラブとNPO法人すぎなみ子どもサポートの共催で、同校や妙法寺、学士会館などの協力で実現した。夏休み中の子どもたちに居場所を提供することが目的で、近隣の小・中学生、未就学の子どもやその保護者らは誰でも参加できる。

「生徒たちは、食堂手伝い係、誘導係、イベント手伝い係に分かれて活動します。有志のボランティアからクラス単位での参加へと広がったこの機会に、自分たちにできることは何か考えてほしいです。この経験が視野を広げるきっかけになり、何らかの形で大学での留学や卒業後の進路へとつながっていくと思います。今後は、他のコースにも広げていけたらいいなと考えています」(岩見先生)

「子ども食堂in東京立正」

食事の準備はNPO法人や学士会館のボランティアが担当し、生徒たちは配膳や食べ終わった容器の分別、テーブルの片付け、工作コーナーなどを担当した。食堂の入り口に立てられた「子ども食堂」の看板は、美術部が廃材を使って制作したという。

学士会館特製のカレーライスやサラダなどのランチを食べた後は、子どもたちが楽しめるように、缶バッジやうちわ作り、バルーンアートなどの工作コーナーが用意された。工作担当の生徒は、缶バッジとうちわ作りの教室で待機。一人目の子どもが来たときはぎこちなさも見られたが、何人もの子どもたちと接するうちに、自然と表情も和らぎ、会話もはずむようになっていた。

子どもたちと接する機会としても貴重な場となったが、NPO法人のボランティアも多数参加していたので、大人たちの動きを見ることからも様々なことを吸収するよい機会となった。

ボランティアとして参加した生徒4人にインタビュー

Hさん 高1・イノベーションコース(高入生)
Tさん 高1・イノベーションコース(内進生)
Mさん 高1・イノベーションコース(高入生)
Yさん 高1・イノベーションコース(高入生)

――「子ども食堂」を体験した感想を教えてください。

Hさん 「子ども食堂」のボランティアは、今回が初めてです。小さい子と出会う経験があまりなかったので、子どもたちと近い距離で接するよい経験になりました。うちわや缶バッジを一緒に作る教室の係でしたが、どうやって話しかけたら子どもたちが楽しく過ごせるかを考えたりして、いろいろな学びがあったので参加してよかったです。

Tさん 私は、ボランティア自体が初めてです。子どもが多いイメージがあったのですが、お年寄りや地域の方もたくさん来ていて、地域の輪が感じられました。

Mさん これまで子どもと触れあう機会があまりなかったので、缶バッジの制作ではどうやって話を切り出したらいいか最初は悩みました。教えるときに、難しい言葉を簡単な言葉に言い換えるのも難しかったです。だんだんと慣れてきて、褒めてあげてから話し始めるなど、会話がスムーズにできるようになりました。

Yさん 僕も今回が初めての参加です。小さい子との触れあいが多かったので、怖がられないように気をつけました。最初は難しいと思いましたが、最後の方には慣れてきて、仲良く話せたのでよかったです。カレーもとても美味しかったので、皆さんに喜んでもらえました。

▶︎写真左より:Hさん、Tさん、Mさん、Yさん

――これまでの探究活動やSDGsに関する活動について教えてください。

Hさん 「GOALs 3校協働SDGsチャレンジ」という活動に参加しました。オーガニックコットンの可能性を広げて、福島の持続可能な環境や未来に貢献したいという思いで始まった活動です。他校の生徒と一緒に福島へ行って、オーガニックコットンを植えるなどしてSDGsを身近に感じました。高校に入る前には、ヘアドネーションで髪の毛を寄付したこともあり、小さいころから男子チームでサッカーをやっているので、ジェンダーレスの問題にも関心があります。

Tさん 私は内進生なので、中学でも3年間SDGsのことを調べる活動がありました。この学校はSDGsに積極的に取り組んでいるので、校内にもいろいろなところにSDGsの目標が貼られていて、自然と関心を持つようになります。1学期には探究の時間にグループワークをして、新しく発見したこともありました。これから世界のことも学んで、自分ができることがあったら率先してやりたいと思っています。
 
Mさん 1人1台タブレットを使えるので、日常で気になったことをすぐに調べられます。 例えば、雨はなぜ傘をつきぬけないのか、ふと疑問に思ったので調べてみたら、空気抵抗の大きさが重力と同じ大きさになったときに、それ以上加速しなくなるとわかり、探究心が満たされました。僕は理系なので、そういった小さな疑問を調べていくうちに、SDGs的な視野も広げられると思います。

Yさん 探究の授業では、SDGsについてタブレットを使って調べて、グループ内で意見を出し合ってまとめました。僕たちのグループが調べたのは、コンビニに設置されているペットボトル回収機です。回収機にペットボトルを入れると、ポイントなどに還元されます。SDGsに貢献すれば自分にも利益がでることもわかり、回収を促進させる方法としても有効だとわかりました。

――今後「子ども食堂」を続けるために、やりたいことや改善したいと思うことがあれば教えてください。

Mさん 工作教室でうちわの絵を描くときに、四角い紙にうちわの枠が描かれていたのですが、子どもには見づらかったようです。大人はわかるけれど子どもには境界がわからず、はみ出してしまった子がいました。今後は、黒い線で枠を描くなど、工夫したいです。

Yさん 小さい子が多かったこともあり、食事が残ってしまうことがあったので気になりました。フードロスの問題もあるので、今後小さい子用に分量をもっと調整するなど、改善できたらいいなと思います。

Hさん 自分たちでも告知をしたいと思いました。学校のInstagramもあるので、自分たちでも作って広めてみたいです。

Tさん 今回は、告知のポスターをもらって学校内に貼りました。学校は住宅街にあるので、最寄り駅の掲示板に貼ったりできれば、地域の方にも興味持ってもらえるかなと思います。

Mさん 少子高齢化社会なので、結婚前の社会人にも宣伝して、子どもを産んだときに助けてくれる場があることを教えてあげるのもいいかなと思います。不安を感じて結婚に踏み切れない人が、1歩踏み出すきっかけになるかもしれません。

Yさん 練馬区の人も意外と来る印象があるので、近隣だけでなく練馬区の方にも告知してみたいです。

――将来について、どのように考えていますか?

Hさん 少し前までは、ユニバーサルデザイナーがいいなと思っていました。子どもや大人など、体格に差があっても、みんなが安全に使えるもの作りたいと思ったのです。みんなが笑顔になるものを作りたいという思いがあるので、最近は、ウエディングドレスのデザイナーにも関心を持ちました。どうしたらSDGsとの関わりを持てるか、考えてみたいです。

Tさん 私はバレーボール部に入っていて、進路はスポーツ関係を考えています。体育館に「電気を消そう!」などと節電のポスターが貼ってあるので、スポーツ関係でもSDGsに関してできる取り組みがあるかもしれません。今はまだ思い浮かばないので、これから考えられたらいいなと思っています。

Mさん 母が開発系の企業に勤めていたので、自分も技術で社会の問題を解決できる仕事に就きたいと思っています。例えば、海のゴミを回収できる機械をつくるなど、テクノロジーで問題解決に取り組んでみたいです。

Yさん 身近なこととして、社会人になって一人暮らしをすることになったら、自炊してフードロスを減らしたり、ペットボトルの分別などをきちんとできる人になりたいです。

――この学校のいいなと思うところを教えてください。

Hさん 私は男子サッカー部に入っていますが、女子でも関係なく入れてもらえるところがいいなと思います。女子は私1人ですが、他校だと入学してから男子サッカー部に入れないとわかったと聞いたので、この学校でよかったです。

Tさん 運動系の部活が多いですが、体育館が2つあるので練習しやすいです。先日は、雨の日にソフトテニス部が室内練習をやっていましたが、体育館が1つだったら難しいと思います。この学校はノーチャイムですが、慣れると時間を大切にするようになるのでいいなと思うようになりました。

Mさん 先生に質問しやすいです。授業の途中でも納得いくまで説明してもらえます。

Yさん 先生が工夫して授業をしてくれていて、わからないところがあっても気軽に聞ける先生が多いです。自分から積極的に取り組めば、進学に必要な成績も取れるので、勉強面では心配しないで入学してきてください。

<取材を終えて>
これまでも同校では、有志の生徒が「寺子屋」や「子ども食堂」にボランティアとして参加してきた。その積み重ねがあったからこそ、「子ども食堂in東京立正」は実現した。校内で子どもたちや地域の方たちの笑顔が見られることは、クラス参加から他コースへの広がりにもつながるだろう。今後の活動にも注目していきたい。

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