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三輪田学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(三輪田学園中学校の特色のある教育 #2)

21世紀の『徳才兼備』教育

創立130年を迎える三輪田学園中学校。創立時より一貫して「徳才兼備」の女性の育成を目指す同校の教育の特色とは?

創立130年を迎える三輪田学園中学校。「豊かな人間性(徳)の上にこそ、真の学力(才)が開花する」という信念のもと、創立時より一貫して『徳才兼備』の女性の育成をめざしています。

学園ではいま、伝統の女子教育を礎に、生徒が21世紀社会にしっかりと足をつけ、自立した女性となるための教育に取り組んでいます。未来社会にふさわしい精神(徳)と能力(才)を培う新しい教育を力強く推進し、大学合格実績もさらに向上しています。

三輪田学園中学校の新しい教育について、校長先生にお話をうかがいました。

三輪田学園中学校・高等学校校長 吉田 珠美先生のお話

大きく変動する未来社会に向けて

21世紀は変化の激しい社会です。急激な人口減少やグローバル化、科学技術の進歩は、生徒たちの将来に大きな影響を与えるでしょう。
たとえば、雇用環境は今後さらに変わっていきます。女性は重要な労働力として、社会での活躍がますます期待されるようになります。

一方、海外からの労働力も増え、一般の職場で異なる国籍の人たちとともに働くことが予想されます。また、現在の多くの仕事が人工知能AIに置き換えられるとも言われています。

こうしたなか、人間に求められる能力も、これまでとは大きく変わりつつあります。生徒にかかわる近い将来で言えば、2020年より新しい大学入試が始まりますが、そこでも未来社会にふさわしい能力についてテストすることになります。

学校では、21世紀を生きる女性として不可欠な力を育てなくてはいけません。本校はそれを『中高6年間で育てる5つの力』として目標に掲げています。社会の変化に柔軟に対応し自ら道を拓いていく女性を育てたいと考えます。

『6年間で育てる5つの力』

1. 世界に興味・関心を持ち、学び続ける力
2. 問題を解決する論理的思考力
3. リーダーシップとフォロワーシップ
4. 対話する力・共感する力
5. 確かな職業観に基づく人生設計力

以上の目標の根本にあるのは、本校が伝統として行ってきた教育です。これまで私たちが築いてきた実績をさらに発展させ、新しい教育を行っています。

その一つが、読書指導と、それに続く中3の卒業論文です。40年以上続けている読書指導は、しっかりと体系化され、教科横断的で総合的な学びとなっています。
中1の国語の授業と、中3の社会の授業のなかに、週1時間読書の時間を設けています。中2は各自で読書ノートをつける「読書万歩計」に取り組みます。
生徒たちは本校オリジナルの読書案内冊子『読書のすすめ』を参考に、日本および世界の文学作品から始まり、随筆や評論までさまざまなジャンルを読みます。国語・社会と関連のある図書を中心に、英語や理科など他教科とリンクする内容の図書を読んでいます。

中3の卒論・高校の小論文講座

読書指導では、読書ノートやレポート作成、各クラスで推薦本のプレゼンテーションを行う「ビブリオ・バトル」など、生徒主体の学習活動を繰り広げています。
この学びの集大成が中3の卒論です。人権・民主主義、戦争・原爆、環境問題、国際協力など、4つのブロックすべてから1冊以上の課題図書を読んだうえで、各自テーマを見つけ、さらに2冊以上の図書資料を読んで、論文をまとめます。1年間かけて、計画的にじっくりと取り組みます。

そして、卒論完成後は、クラス内でのプレゼンテーションと、代表者による学年発表会を行います。
このように生徒は中学3年間で豊かに読書し、優れた文章に触れ、視野を広げます。教員は、文章の書き方、調べ方、レポート・論文のまとめかたを生徒一人ひとりにしっかりと指導します。

高校では、引き続き国語で文章指導を行い、3年生で小論文演習の選択授業をはじめ、ディスカッション講座や小論文講座を設置します。小論文講座は社会科の教員が担当します。生徒たちは論文の基礎が充分に身についているので、小論文講座では実践的な大学入試対策を行っていきます。

法政大学との連携で発展的な理科実験

科学的な視点や思考力も養います。理科は中学3年間で100回に及ぶ実験・観察を行い、予想・実験・結果についてレポートを書きます。中学の数学は独自教材も使いながら論理的思考力を身につけていきます。計算コンクール、関数コンクールなどにも取り組み、全校的に数学の力を高めます。

高校では、本校校舎のすぐ隣の法政大学との高大連携を推進しています。理系選択者は、大学の先生や大学院生に学びながら、大学の実験施設で発展的な実験を行います。

国語・社会にまたがる読書指導と卒論、そして理科や数学での学び、これらはすべて『6年間で育てる5つの力』(以下『5つの力』)に直結するものです。とくに、「問題を解決する論理的思考力」「世界に興味・関心を持ち、学び続ける力」を大きく高め、「確かな職業観に基づく人生設計力」につながる意欲や興味・関心を培っています。

「使える英語」の徹底

英語・グローバル教育は、『5つの力』のすべてに関連する重要な教育です。本校では「使える英語」の徹底をめざす新しい英語教育プログラムを実施しています。それは校内・校外で英語を実際に「使う」活動が中心です。

中2は全員必修で夏休みに2泊3日のイングリッシュキャンプを行います。さまざまな国籍をもつネイティブ講師から会話を学び、異文化についても学習します。
高1は校内研修として5日間のイングリッシュ・サマースクールを行います。1日5時間の英語漬け。これも全員必修です。15人程度の小グループで、ディベート、ディスカッション、プレゼンテーションなど、ネイティブ講師から実践的に指導を受けるとても充実した研修です。

高1は加えて、希望者対象に2週間のカナダ語学研修を行います。1人1家庭にホームステイし、英語しか使えない環境で学びます。生徒たちは英語への自信と意欲を深め、帰国後はより積極的に英語を学ぶ姿が見られます。

ターム留学と長期留学がスタート

国際教育には、法政大学との連携も活かしています。大学の留学生たちと交流する「クロスカルチャーフォーラム」を毎年開催し、テーマを設けてディスカッションします。去年のテーマは「マイ・ヒーロー」。中3以上の希望者が参加し、さまざまな国・地域からの留学生と楽しくディスカッションしました。

さらに、今年2016年より、ターム留学(3カ月)と長期留学(1年間)の制度がスタートしました。高1・高2の希望者が対象で、オーストラリア・ブリスベンにある女子伝統校で学びます。ターム留学も長期留学も、帰国後はもとの学年に戻ることができ、留年はありません。生徒や保護者の関心は高く、今年はそれぞれ1名ずつ留学が決まっています。留学費用の3分の1は、東京都から助成を受けることができます。

「ラーニングコモンズ」を活用してアクティブな学びを

「ラーニングコモンズ」は校舎中央棟3階にある蔵書5万2000冊を超える図書館と、
その下の2階のあるクリエイティブルーム1・2、English Roomの4つの教室で構成されています。いずれも情報を活用したアクティブな学びのための教室です。

図書館からは紙や文字情報の情報を、クリエイティブルームには1人1台のMacBook Airを使ってデジタル媒体や映像などの情報を、English Roomにはネイティブの先生が常駐しているので、英語での対面コミュニケーションによる情報を得ることができます。これらの施設が中央棟の隣接した区域にあることで、それぞれの媒体の良さを活かした立体的な学びが構成されていきます。

大学合格実績が着実に向上

国公立大学と、早慶上理・MARCHなどの私立大学への大学合格実績が向上しています。また、女子生徒の理系志向の高まりから、医療系の合格者も増えています。『5つの力』の育成と英語教育の成果の一つと受け止めています。

6年間の計画的な進路指導も功を奏しています。本校では進学ガイダンスや受験対策に力を入れています。医療系志望者向けのガイダンスは、高1から学年別に年5回実施します。このガイダンスでは看護大学の先生を招いて、講義をしてもらいます。テーマは安楽死や喫煙など命にかかわる今日的な課題です。高3になるとさらに専門的な内容になります。生徒たちは医療系大学の入試準備に役立てています。看護大学の先生に模擬面接もしてもらいます。

夏休みの補習も大学受験を意識して復習・基礎・発展のグレード別に、さまざまな講座を設置しています。このほか放課後や朝学習なども行います。

大学新入試・海外大学への進学を視野に

2020年より始まる大学新入試では、英語の試験も大きく変わり、「読む・書く・話す・聞く」の4技能を測るものとなります。本校の6年間の英語教育で、新入試に充分に対応できる高い力を養います。

また、新入試では英検の資格が合否判定にかかわるようになります。本校では英検指導もしっかりと行っています。
TOEFLなどの英語能力判定試験対策を行い、CEFR*でBレベル以上を目指していきます。2016年度は、本校からイギリスの大学への進学者も出ました。今後も海外大への進学をめざす生徒への対応を行っていきます。

*Common European Framework of Reference for Languagesの略称。語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際標準規格として、欧米で幅広く導入されつつある。

大学新入試では、英語も含め各科目で論理的思考力や判断力、表現力が問われるようになります。具体的には、読解・記述式問題が増えると言われています。
これまでお話ししたように、こうした力の育成こそ、伝統的に力を入れてきました。その実績を活かし、21世紀に応じた新しい『徳才兼備』の教育を行っていきます。

歴史と文化の町・市ヶ谷に根付いて

本校の位置する市ヶ谷は、東京の中心地でありながら落ち着いて静かな、品格のある地区です。それは市ヶ谷が歴史と文化の町、そして文教地区だからです。
校舎は江戸城の外濠のすぐそばにあります。お堀沿いの気持ちのいい公園が、生徒たちの通学路です。そこは桜の名所、立派な松林も名残をとどめています。この界隈に毎日生活するだけで日本の文化や伝統というものを、無意識に感じるとることができます。

地の利を活かして、生徒たちには地域の人たちと交流し、歴史や文化に触れてほしいと思います。いま、法政大学や東京理科大学の教員・学生、神楽坂商店会の人たちが集まって「外濠再生懇談会」が立ち上げられ、本校生徒も参加しています。お堀沿いは2020年の東京オリンピックのマラソンコースになります。お堀をさらに美しく再生させるための活動について、みんなで話し合い、都への提言をめざしています。

2017年度入試の変更点・Web出願スタート

2017年度の入試の日程が、これまでと変わります。
第1回 2月1日(水)
第2回 2月2日(木)
第3回 2月3日(金)

昨年までは、第3回は2月4日に実施しましたが、2017年度は3日に変更します。例年、本校の第1志望者で、第1回から第3回まですべて出願するお子さんが多くいます。そうしたお子さんやご家庭に、一日でも早く入試を終わらせて、ぜひ合格していただきたいと思います。入試日程が長くなると、そのぶん本人への心身の負担が大きくなってしまいます。もし第1回・第2回が残念な結果となった場合、続けて翌日に第3回を受けたほうが負担が少なく、よりよいコンディションで受けることができます。

また、2017年度より、Web出願を開始します。出願にかかるご家庭の手間を、大きく省くことができます。出願受付サイトは、2017年1月10日以降に開設します。

中学制服をモデルチェンジ

2017年度入学生から、制服をモデルチェンジします。中学生の成長や、いろいろな動作に対応したより機能的なデザインです。布地は高校生と同じで、スカートはチェック柄。かわいくて着やすい制服となります。
本校はこれからもさまざまな改革を行っていきます。どうぞご期待ください。

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