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スクール特集(三輪田学園中学校の特色のある教育 #9)

法政大学との新たな高大連携!学びを深める連携講座と最大30名の協定校推薦

三輪田学園と法政大学は、2023年度から入試制度や連携講座の開設などを含む新たな協定を締結。4月からスタートした高大連携講座や協定校推薦制度などについて取材した。

三輪田学園中学校・高等学校は、2015年度から法政大学と高大連携協定を締結し、様々な連携事業を実施してきた。2023年度からこれまでの連携関係を一歩進め、入試制度や連携講座の開設などを含む新たな協定を締結。協定校推薦制度(最大30名)、高大連携講座(進路選択に向けたオムニバス講座)、特別聴講制度(データサイエンス授業の聴講、単位認定制度)について、進路指導部長の藤田純平先生に話を聞いた。

2015年度から続く法政大学との連携

同校ではこれまでも、法政大学教員による理科実験教室(体験授業)や外国人留学生との交流事業、SDGs を通じた大学生と高校生の課外活動など、高大連携の取り組みを行ってきた。これらの取り組みを通して信頼関係を深め、連携関係を一歩進める提案を法政大学から受けて新たな連携関係を構築することになったという。

「法政大学との連携は、留学生との交流や理科実験といった小さなイベントから始まり、よりよい形での高大連携を模索してきました。同学とは校舎が隣接しているので、徒歩圏内で行き来できることが最大のメリットであり、物理的な距離の近さから心の距離も近づいていったと思います。一歩進んだ連携のお話をいただけたのも、ご近所であることが一番の理由だと思いますが、様々なイベントを通して、生徒たちが真摯に課題と向き合って取り組んだことが一定の評価を受けたのではないかと考えています。校長も『本校にとって一番の自慢は生徒です』といつも話していますが、生徒たちの学びに対する姿勢や外に出たときのマナーなども認めていただけたのではないでしょうか。新たな連携に関しては、協定校推薦に関心が集まりがちですが、それは選択肢の1つであり、総合大学の力を借りて三輪田での学びを深めて行くことが趣旨となっています」(藤田先生)

▶︎進路指導部長 藤田純平先生

▶︎留学生との交流会

最大30名の協定校推薦制度

指定校推薦制度の場合、学部・学科や人数を大学側から指定され、生徒たちはその枠の中から進路を選ぶことになる。一方、協定校推薦制度は、学部・学科の指定はなく、すべての学部・学科への門戸が最大30名に開かれていることが大きなメリットだという。

「一定の基準がありますが、基準を満たせば希望する学部・学科に出願することが可能です。指定校推薦などの基準よりはハードルがやや低めですが、例えば英検スコアなど、それぞれの学部の条件も満たす必要があります」(藤田先生)

協定校推薦制度を利用して進学するためには、様々なプログラムに対して自発的に行動することが大切だと、藤田先生は語る。

「すべての行事について、自発的に行動することが大切です。本校では、全員が参加する行事だけでなく、希望者対象の海外研修も含めて、様々なプログラムを用意しています。それらに対して、与えられたものになんとなく参加するのではなく、主体的に、自発的に参加してほしいです。高大連携も、もともとは希望者対象のイベントから始まりました。そういった活動にも、常に興味・関心を持って積極的に参加することが、結果的に協定校推薦にもつながると考えています」(藤田先生)

▶︎理科実験教室

4月からスタートした法政大学高大連携講座

今年度から高校3年生を対象として1学期に行われた法政大学高大連携講座は、「ゲノム科学がもたらす社会課題を考えてみよう」(生命科学部)、「Considering Gender in Anime」(グローバル教養学部)、「AIと人間・社会の未来―AIがもたらす哲学・倫理学的問題を考える」(人間環境学部)など、全12回。学部選びのミスマッチを防ぐための位置づけでもあると、藤田先生は説明する。

「協定校推薦の場合、自分で学部・学科を選ぶことができます。入学してからこんなはずではなかったということがないように、文理を問わず大学の講義を受けるオムニバス形式の講座です。初回のイントロダクションと最後のまとめは本校の教員が行いますが、2回目以降は法政大学の総長をはじめ、様々な学部の先生が講義をしてくださいます。自分が興味のある分野をより深く知ることや、(今まで)関心がなかった分野への気づきなどを通して、最終的に協定校推薦につなげてほしいと考えています。また、本講座は協定校推薦制度を利用したいと考えている生徒だけでなく、他大学への進学を考えている生徒も受講可能です。純粋な意味での高大連携として、幅広い教養を身につけることができ、学びへの刺激のある内容になっています。一般選抜では、英語や現代文の入試で多岐にわたるテーマの文章を読むことになるので、そういった試験の対策としても役立つでしょう」(藤田先生)

大学側としては、同校にどんな生徒がいるのか、生徒たちの興味や関心の高さを知る機会でもあるという。

「協定を結んだ学校から入学した学生が、ゼミや授業で活躍することが理想的だと思います。ですから高大連携講座は、大学の先生方と生徒たちがお互いを知るためのコミュニケーションの場でもあるのです。今年度の高3は50名が受講しましたが、どの講座も独特の緊張感がある中で、生徒たちは熱心に聴いていました。大学では90分で行う講義を本校の生徒用にアレンジして、50分にまとめてくださっています。先生方がつかみなどを工夫して、高校生でも興味を持てるように話してくださっていました。生徒たちも先生方の熱意に応え、大学の学生と同じくらいか、あるいは学生より熱心に聴いていたという声もいただいています。法政大学の一室を借りて講義を行った講座もあり、生徒たちにとっても新鮮だったようです。その講座はオールイングリッシュでしたが、英語力に差があっても、生徒たちはなんとかわかるところだけでも聞き取ろうとする姿勢が見られました」(藤田先生)

「授業」が基本であり、協定校推薦は選択肢の1つ

法政大学高大連携講座を受講しているほとんどの生徒が、法政大学への協定校推薦を意識しているが、学部・学科によっては条件を満たせない生徒が出てくるかもしれない。1学期の段階ではまだ希望が通るかわからないので、どのような受験にも対応できるように「授業」を大切にしていると、藤田先生は語る。

「連携講座は週1回、50分です。それ以外の時間には通常の授業があるので、まずはそれらをしっかりやることが基本です。一般選抜、総合型選抜など、どのような受験にも対応できるように様々な道をつくっておき、プラスアルファの可能性として協定校推薦があると考えてほしいです。本校は付属校ではないので、原則、大学受験がベースです。その上で、付属校に似た手段として協定校推薦という選択肢が増えました。生徒たちは、一人ひとり性格が違います。最後まで頑張る気力がある子もいれば、一発勝負にプレッシャーを感じて力を発揮できない子やおっとりした性格の子もいます。後者のような子には、それまでの成績が選抜の対象となり、連携講座を受ける中で希望の学部・学科を判断できる協定校推薦制度という選択肢が増えることはメリットが大きいでしょう」(藤田先生)

学校説明会でも、法政大学との新たな連携に関心が高い保護者が多いという。しかし、基本的には一般選抜を念頭において、しっかりと基礎学力をつけていくことはこれまでと変わらない。

「推薦や総合型選抜などの年内入試でも、学力試験を課す大学もたくさんあります。ですから、本校としては、授業が基本という考えはこれまでと変わりません。年内入試だけを考えていると、イベントには積極的であっても授業や提出物、課題がおろそかになる可能性もあります。基本は基礎学力をつけることであり、その延長には一般選抜があり、それを軸とするべきだと考えています。プラスアルファとして、条件を満たせば推薦や総合型選抜についても考えていけるように選択肢を増やしたということです。ですから、協定校推薦の枠が30名あることに飛びついたり、最初から推薦や総合型選抜ありきの学校生活は送らないでほしいと思っています」(藤田先生)

新たな連携の初年度に見えてきた課題

特別聴講制度の導入により、法政大学で開講する「数理・データサイエンス・AI 教育プログラム」のリテラシーレベル科目を高校在籍時から履修できるようになった。この制度で修得した単位は、法政大学進学後に卒業所要単位として換算することが可能となる。

「オンデマンドの授業ですが、連携講座と違って高校生用にアレンジしたものではありません。大学生と同じ内容だと、ハードルが高いと感じた生徒も多かったようです。来年度以降、特別聴講制度を活用する生徒も増やしていきたいと考えています」(藤田先生)

新たな連携の中で課題も見えてきたが、生徒たちの反応からは手応えを感じているという。

「連携講座は各回50分ですが、もう少し長くてもよいのではと思っています。90分を50分にアレンジしていただいても、最後の方が駆け足になることもあります。60分ぐらいにしても、生徒たちは集中して聞けるでしょう。生徒たちの表情からは、真剣に聞いていることが伝わります。毎回リアクションペーパーを通して、講義の内容に関する質問をしていますが、全員しっかりと答えられていました。きちんと聴いていないと答えられない質問なので、それに答えられているということからも、真剣度が伝わります。これまで行ってきた留学生との交流や理科実験も継続していき、生徒たちのモチベーションをより高められる仕組みを作っていきたいと考えています。また、協定校推薦では、学部ごとの条件があるので、そこに到達できるように生徒たちを育てていかなければなりません。年内入試で合格した生徒たちが、3月まで緊張感を保って大学に進めるようなプログラムなども考えていきます」(藤田先生)

<取材を終えて>
法政大学高大連携講座は、文学部、CD学部、生命科学部、グローバル教養学部、経済学部、情報科学部、法学部、人間環境学部の教員が講義を担当し、幅広い分野のテーマで構成されている。学部の名前を聞いただけでは、どのようなことが学べるかイメージしにくい分野でも、実際に講義を受けることができれば自分の興味や関心にマッチするか知ることができるだろう。高大連携講座は協定校推薦制度につながるだけでなく、大学の学びに触れられること自体が大きな魅力である。

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