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じょうしょうけいこうがくえん

常翔啓光学園中学校 

スクール特集(常翔啓光学園中学校の特色のある教育 #1)

『心の密』を大切に。休校期間中もICTを使い生活リズムを整えながら学びを進める

生徒と教員の距離が近く、面倒見の良い学校として知られる常翔啓光学園中学校。コロナ禍による休校措置の中でも生徒や保護者との密なコミュニケーションを大切に、様々な取り組みを展開した。

「啓光に入れておけば、ちゃんと勉強させてくれる。生活面も指導してくれる」と、その面倒見の良さで知られる常翔啓光学園中学校。物理的な密を大切にしてきた同校が、新型コロナウィルス対策による休校措置で生徒や保護者との距離を置かないといけない状況になったときにどのような対応を行ったのか。「密」をテーマにした休校中の取り組みについて、入試部長である秋山克己先生に話を伺った。

「啓光の3密」をテーマに、生徒・保護者・教員同士の距離の近さを保つ

「不謹慎と言われるかもしれませんが、当校の休校中のキーワードは『密』です」と秋山先生。「電話やICTを活用し、コミュニケーションを例年より多く取ることで、生徒・保護者・教員同士の密な関係を維持することを目指しました」

まずは生徒・保護者との密。2020年度は入学式もネット上での動画配信となり、新入生と教員が顔を合わせることなく新学期がスタートした。そこで、教員が最初に行ったのが各家庭への電話。これはトップダウンの指示で行ったわけではなく、各教員が自主的に行ったのだという。しかも一度でなく、何度も電話を入れ、電話が繋がらない場合はメールで、と生徒や保護者とのコミュニケーションを積極的にとった。受験学年である高校3年生には、進路指導部長による進路ガイダンス動画の配信のほか、Microsoft Teamsでの保護者面談も実施された。

これらの対応には、非常に安心できたという保護者の声が多く寄せられた。「保護者も教員も不安だったからこそ、お互いにコミュニケーションを密に取ろうという姿勢が、良い方向にかみ合ったのでしょう。それが、保護者・教員双方の『知っておきたい』『知ってもらいたい」情報の共有に繋がり、例年以上にお互いの信頼関係を築けた所からスタートを切ることができたと感じています」と秋山先生は話す。

また、このコロナ休校中は教員もテレワークを余儀なくされたという。そこでオンライン会議のシステムを導入。様々な情報について全教員が共有することで、教員同士の密を生み出した。後に述べる授業動画配信の際にも、教員同士で動画をチェックし、アドバイスしあったそうだ。秋山先生は「それが、より良い授業動画の作成へとつながった」と語る。

▶︎入試部長 秋山克己先生

オンデマンドではなく、時間割通りに。学校としてのペース作りを担う

レターパックでの課題のやりとりを経て、5月8日からは授業動画の配信が行われた。授業動画配信で大切にしたのは、生徒の生活リズムを作ること。ただ授業時間を確保するためだけでなく、それと同じくらい「身体を学校生活に慣らすための時間設定」を重視した。

朝は8時25分からMicrosoft Teams上でホームルームを実施。朝礼に参加しない生徒がいたら、すぐに担任から電話を入れる。9時30分にも二度寝してないかをチェックする電話も入れるという、同校名物の面倒見の良さも発揮された。

授業は通常カリキュラムと同じ、7時間あるすべての授業を動画で配信。主要5教科はもちろん、体育や理科の実験など実技動画の配信も行われた。生活リズムを作るため、いつでも好きな時間に見られるオンデマンド方式ではなく、時間割に沿って配信。授業の最後に振り返りテストの提出を入れるなど、時間割通りに生徒が見るように工夫を凝らした。

また、授業動画の作成は各教科、複数の教員で担当。通常なら、ひとつの教科は1年間、1人の教員から教わる。しかし、色々な教員の様子や授業の雰囲気を知ってもらうため、今回はその学年の担当ではない教員も動画作成に参加した。この試みの結果、先日の分散登校では、生徒が気軽に色んな教員に話しかける姿が見られたという。

授業時間を確保するため、分散登校中も授業動画の配信を継続。6月13日まで行われ、当初予定していた「中間テストの範囲までを配信する」という目標をクリア。例年と比べても、そう変わらない授業進度を維持することが出来た。

物理的な交流も大切にしつつ、ICTを活用したオンラインでの学びも止めない

「今回のコロナ休校で、日本国中の学校がふるいに掛けられた」と秋山先生。1つめのふるいは、「ICTを活用した教育に踏み切れたかどうか」。そして、2つめのふるいは「ICTを活用した学びの配信を行った学校が今後どうしていくか」

「特に私が大切だと思っているのは2つめのふるいです。休校中はICTを使って情報共有をしたけれど、学校が再開したら元通りのツールに戻そうとするのか、それとも更にICT活用を進めていこうとするのか。本校は今まで通りの物理的な密に加えて、今回取り組んだオンライン上の学習支援をうまく融合して、どちらの良い面も取り入れていきたいと考えています。例えば、課題提出やアンケートなどはICTを活用して効率的に。テスト前のポイントや演習問題の解き方の動画を作成しておけば、家で復習を兼ねて繰り返し見ることもできます。我々教員もこの休校中の取り組みに手応えを感じました。今、それを全部出し合って、教員全体で共有し、振り返っている所です。Face to faceを大切にしつつ、変えられる所はどんどん変えていきたいと考えています」(秋山先生)

国公立上位校や医学部進学も増加。コース制により伸びる進学実績。

国公立大学への進学が、この4年間で倍以上に増え、2020年入試では国公立大学に39名が合格。内、現役生は80%を占める。また現役進路決定率が95%と過去最高の結果も残した。浪人を選択した生徒も、合格は手にしているが第一志望校に進学したいと、もう1年勉強することを決めた生徒も多いという。加えて、医学部や東京工業大学など上位校への合格も増加していることも見逃せない。
着実に進学実績を伸ばしている理由を秋山先生に尋ねた所、「コース制を導入したことにより、我々教員に進路指導のノウハウが蓄積されてきたことが大きい」と返ってきた。

コース制導入で、3学年を縦割りで管理することが可能になった。受験生のデータを集約し、丁寧に分析することで、「この大学に通った子は、3年生でこういう勉強をさせた。じゃあ、それを1年生からやってみようか」と、次の学年に指導に活用できるようになったという。また、コース担当教員で入試問題の研究を重ね、分析会を開催するなど、以前にも増して、教員が入試問題の研究を熱心に行うようになったことも大きい。

このようなテクニック面での指導とともに、好調な進学実績を支えているのは、「行ける大学ではなく、行きたい大学を目指す」指導だ。
「偏差値を見て大学を選ぶのではなく、学びたいこと、将来やりたいことから逆算して、大学や学部を提案する。理科が得意、国語が苦手だから理系にという安易な選択はさせません。本人のこれがやりたい、ここに行きたいという気持ちを大切に、成績が足りない部分は、『じゃあ今日から居残りでやるぞ。分からへん所は教えたる』というような泥臭い指導をしています」(秋山先生)

<取材を終えて>
同校の名物行事といえば、全学年が参加する入学式直後のオリエンテーション合宿。縦割りでグループを作り、新入生が先輩から中学校生活の基本を教えてもらう行事だ。縦のつながりを作るうえでとても大切なイベントだが、今年は開催出来なかった。しかし、中学3年生の生徒から「なんかしてあげられへんやろうか?」という提案があり、現在、教員と生徒会メンバーを交えて検討中だそうだ。

「自分たちがやってもらってすごく良かったことを、後輩にしてあげられないのが悔しいんでしょうね」と秋山先生。教員と生徒の距離も近いが、生徒同士も同学年はもちろん、行事を通して学校全体の交流も多いため、他学年の生徒とも仲が良い。色々な点で密な環境は、6年間の学校生活を送る場として、生徒にも保護者にも安心感を与えてくれる。
実際、小学校時代に学校という組織に疑問を覚えた生徒や保護者が、同校の密さに期待して入学することも多いという。今回のコロナ休校でも、『心の密』を失わず、その面倒見の良さを発揮した同校。新しい取り組みをどうこれからの教育に生かしていくか、今後の進展に期待が高まる。

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