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細田学園中学校
スペシャルレポート<第2回>

初年度入試で最大偏差値11上昇!
次世代型教育のリーダーを目指す

次世代型教育を掲げ、この4月に開校した細田学園中学校。入学試験を通して見えてきたのは、同校の教育に対する関心の高さと「中学受験そのものが転換期にある」ということ。新年度からSAPIXの予測偏差値では、特待生入試が偏差値48、首都圏模試では偏差値を最大で11上昇させたが、「学校選びは偏差値にとらわれない教育内容重視へと変わってきた」と副学園長の持田直人氏は分析する。同校の教育を中学受験の動向や新1年生の様子などを交えてレポートする。

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2019年度の入試結果と中学受験の動向

2019年4月、細田学園中学校は新入生を迎え開校した。副学園長の持田直人氏は、初年度入試を通して「保護者の教育に対する価値観が変わり、学校選びも偏差値一辺倒でなくなるなど中学受験自体が大きく変わってきた」と話す。2019年度の入試結果を踏まえ、中学受験の動向を次のように語った。

偏差値から教育内容重視の学校選びへ

初年度となる入学試験を実施した同校は、SAPIXの2020年度用予測偏差値で、特待生入試(1/10)が偏差値48、一般入試(1/10,1/12)が偏差値38となった。首都圏模試センターの予想偏差値は、入試以前と比べ一般入試が最大6ポイント、特待生入試は最大11ポイントも上昇した(2019年1月版と4月版を比較)。
「短期間で、ここまで偏差値が上がった学校は他にはないと思います。記述式の問題を入れるなど、偏差値が上がるような試験は行っていないので、正直、私たちも驚いています。要因としては、想定された偏差値が低かったことに加えて、偏差値の高い児童も本校を受験したことが考えられます。
今回の入試結果と中学受験全体を見て感じたのは、これまで学校選びの唯一の指標だった偏差値が、さほど重要視されなくなってきたことです。『自分に合う学校』、『自分が受けたい教育がある学校』、『わが子に受けさせたい教育を行っている学校』があれば、偏差値が5ポイント、10ポイントずれていたとしてもその学校を選ぶ受験生は確実に増えています」

「2020年度からは新しい大学入試が始まります。知識の理解から、思考力や判断力、表現力を必要とする問題へと変わり、eポートフォリオのような活動実績も評価の対象になると言われています。こうした変化は、中学受験も無関係ではなく、難しい穴埋め問題を課す試験、また穴埋め問題ができることを良しとする風潮は、どんどん変わっていくことでしょう。
これからのAI時代は、教わったことを理解する、言われたことができる能力だけでは生き抜いていけません。処理能力は、AIの方が優れているのですから。自分で考え、自分が発信する側になることが大切です。今後は、ますます未来を見据えた教育に注目が集まり、そうした教育が学校選びの1つの指標になっていくと考えられます」

副学園長 持田氏

自分の考えを記述する問題を作成

細田学園中学校の2019年度の入学試験は、一般入試(4教科と国語・算数・英語の3教科)、dots入試(適性検査型入試)、特待生入試、帰国生入試を実施。募集人数にとらわれず厳密な採点で合否を出した結果、一般入試の倍率は約3倍、特待生入試は10倍以上となった。

同校の入試で特徴的なのは、算数以外の教科で、自分の考えを記述する問題を入れていることだ。「本校の記述問題は、回答を見つけて、上手に文章をまとめるという難解なものではありません。正解のない問いに対して、自分の気持ちや考えを表現する内容になっています。昨年は、プレ問題として『あなたにとって幸せとはどういうものですか?』という問いを投げかけました。それこそ、人によって幸せの定義や価値観は様々です。自分の思いとなぜそれを幸せと考えるのかを自由に書いてもらいました」と持田氏。
「本校では、“DITOメソッド”という、自分で定義をして、考え、アウトプットするという独自の学習スタイルを授業に取り入れています。(『Index2』を参照)。このような新しい学びを記述問題として入試に反映し、今年度も同様のスタイルで出題をしようと考えています」

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AI&グローバル時代を生き抜く力の育成

教育改革が進み、自分に合う(わが子に受けさせたい)教育を選ぶ時代へと移る中、細田学園中学校では、dots【原体験】を重視した次世代型教育に取り組んでいる。dots【原体験】とは、その人の考え方や生き方を形づくる経験を指し、この新しいコンセプトのもと、「未来創造力」「国際力・英語力」「人間力」の育成を図っている。

未来創造力を育む「DITO」メソッド

同校は、未来の社会で活躍する、未来を創り出すには、問題点を分析する「捉える力」や、問題解決に向けて「考える力」、周りを巻き込み、協働する「動く力・動かす力」、そして失敗してもあきらめない「乗り越える力」が必要であると考え、独自の学びの手法「DITO」メソッドを採用している。「DITO」とは、「Define(定義する)→Input(入力する)→Think over(熟考する)→Output(出力する)」を意味し、この一連のサイクルを日常的に繰り返すことによって、dots【原体験】を獲得するという仕組みである。

“DITOメソッド”の学びのサイクル

例えば、理科の学習では、自然現象の中にある疑問などに対して、「何を課題と捉えるかを決定する」(D)→「実験や観察などを通して知識を獲得する」(I)→「仮説を立て、検証して課題を解決する」(T)→「導いた結論をプレゼンテーションする」(O)という授業を組み立て、科学的思考法を身につけていく。このDITOメソッドは、教科の学習だけでなく、ホームルームや部活動、学校行事など、学校生活全般に取り入れられている。

そしてDITOの中でも、特に重視しているのが、Dの力を育てること。DにはDecision(決定する)という意味も含まれ、「自分は何に関心があるのか」「何をやっていくか」を、生徒自身が定義したり、決定することで、目的を明確化でき、高いモチベーションをもって学習や活動に取り組めるからだ。また、Dの力をつけることは、自分の進路を切り拓く力にもつながっていく。

国際社会で活躍できる力をつける

生徒たちが将来、グローバル化が進む社会で活躍していくために、英語力と国際力を養う教育にも力を入れている。

英語の授業は、目的に応じて外国人教師が担当。少人数グループでティームティーチングを行い、スピーキングの能力を育成。ライティングも早い段階から指導し、毎日の英語読書や発話、英語でのスピーチ、プレゼンテーションなど、英語を使う機会を増やし、基礎力の定着を図っている。
その他、海外の講師とオンラインで繋ぐマンツーマンの英会話レッスンを週5日、毎日実施。生徒たちは、自然な英語を自然な形で学ぶことで、使いこなす力を身につけていく。

また、2週間英語漬けで講師とマンツーマンに近いレッスンを行う「イングリッシュキャンプ」や、3か月間~1年間の海外留学、世界のトップレベル大学での語学研修などを実施(いずれも希望者)。高2では、全生徒が海外へ行き、現地の人たちと異文化交流をする「国際体験学習」を行っている。
さらに、海外大学の進学を希望する生徒に向けて、長期留学経験のある教員や、専門知識のあるスタッフによるサポート体制を整えている。

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新1年生、担任の先生にインタビュー

細田学園中学校に入学した一期生たちは、どのような学校生活を送っているのだろうか。2人の生徒にインタビューするとともに、新1年生の特徴や育てたい人物像について、担任の先生に語ってもらった。

新1年生 Tくん Oさん

―― 細田学園中学校を志望した理由は?

<Tくん> 母が説明会に参加し、「将来のことを考えると、社会に出たときに役に立つ力がつく学校」だと勧めてきました。ぼくも5年生の3月に説明会に参加し、考える授業に興味をもちました。校舎がきれいなのも魅力でした。

Tくん

<Oさん> 私は小学生の時から英語が好きで、細田学園は英語の力を伸ばしてくれそうだと感じました、また、自分の目標をもち、チャレンジしていくというような教育のコンセプトもいいなと思いました

Oさん

―― 受験までどのような勉強をしてきましたか?

<Tくん> 4科で受験をしましたが、5年生の終わりから通っていた塾では、国語と算数だけを学び、理科と社会は自分で学習しました。記述問題は、塾で文章を書く練習をしましたが、特別な対策はやっていません。実際の試験も、そんなに難しいとは感じませんでした。

<Oさん> 私は英語を使って、3教科入試を受けました。塾には通ったことがなく、時々、親に教わりながら、自宅で勉強をしました。記述問題は自分の意思を伝えればよいと聞いていたので、当日の試験でも形式などを気にしないで、自由に書きました。自分の考えを表現するのは、得意な方だと思います。

―― 学校での生活、今後の目標などを教えてください。

<Tくん> 学校は毎日が楽しいです。休み時間に友だちと話している時が一番楽しいです。授業にもだいぶ慣れました。好きな教科は数学。難しいけれど、わかった時に面白い!と実感できます。今後の目標は、英語の力をつけることです。

<Oさん> 英語の授業が週6時間あって、外国人の先生から教わったり、同じレベルの友だちと一緒に勉強ができるのが楽しいです。数学は少し苦手ですが、先生が自分のペースに合わせてトライさせてくれるので、しっかりと学ぶことができます。海外留学をするのが目標です。

1年生担任 曲竹(まがたけ)夏美先生

Tくんは友だちが多く、授業でもホームルームでも、わからないことがあれば質問をしたり、物おじしないで発言ができる生徒です。一期生は、明るくコミュニケーション能力の高い子が多いですね。自分の意見を伝える術をもっているので、ディスカッションをしても、うまく機能する。中学1年生なのに、すごいなと驚いています。
生徒たちには、今の活発さを保ったまま、新しいことや難しいことにも、どんどんチャレンジしてほしい。そして、「愛と奉仕」の建学の精神のもと、人を愛し、愛される若者に育ってほしいと願っています。

曲竹(まがたけ)夏美先生

1年生担任 清水祐太先生

Oさんはクラスの代表で、リーダー性がありますね。自分の目標をしっかり持っていて、先日も英検2級にチャレンジするなど意欲的です。また、国語のワークを自分で添削する時も、〇✕だけでなく、どうして間違えたのか付箋を貼って、次に間違わないように自ら工夫をしていて、すばらしいなど感じています。

清水祐太先生

一期生は、自分の意思を伝えようという気持ちが強く、個性も豊か。そして、何かをやりたいという思いをもって入学している子が多いと感じます。その目標や夢を達成できるように前向きにがんばってほしい。私たちも、基本的な生活面の指導を行い、人格形成を図りながら、生徒たちをサポートしていきたいと思っています。

オープンスクールで細田学園の教育を体験する

インタビューをしたTくんとOさんは、志望校を細田学園中学校1校に絞り、受験をしたという。教頭の山中聖子先生は、「新入生の約3分の2は、本校が第一志望で、併願も私立・公立を問わず、都内の中高一貫校が多かったようです。1年生の様子を見ていると、ポジティブな気持ちで入学してきたことが伝わりますね」と話す。
また、同校は多様な入試を設けているが、「多様な生徒を受け入れることで、プラスの相乗効果が生まれています。4科を勉強している生徒は知識が豊かで、適性検査で入学した生徒は弁が立つ。互いに良いところを吸収できるような授業を展開しているので、生徒たちの自己肯定感も高く、2年目、3年目とさらに成長していくのではないかと期待しています」

山中聖子先生

同校は、今年度も説明会や校内見学会、オープンスクールなどを開催している。オープンスクールでは、様々な体験授業を実施。いずれも「DITO」メソッドを活用した内容となっている。親子で同校の教育を体感してみてはいかがだろう。

細田学園中学校のオープンスクール

【 Back number 】細田学園中学校のスペシャルレポート<第1回>

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