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目白研心中学校
スペシャルレポート<第2回>

中学入試から「表現する力」を重視!
「人間力」育成のカギは自己肯定感

目白研心中学校では、「21世紀を豊かに生きる人間の基礎力」の育成を目指して教育改革を進めてきた。得意なことを活かせる3タイプの中学入試をはじめ、自主性を育むプログラム、生徒の自学自習をサポートする学習支援センターなど様々な改革とその成果が注目されている。

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得意なことを活かせる3タイプの中学入試

目白研心中学校では、独自のプログラムや学校行事などを通して「コミュニケーション力」「問題発見・解決力」「自己肯定力」という3つの力を身につけ、グローバル社会で活躍できる人材の育成を目指している。中学入試にも「英語スピーチ入試」を取り入れるなど様々な教育改革を進めてきた松下秀房校長先生に2020年度入試について聞いた。

自己肯定感を高めるために得意なことに着目

子どもの発達段階を考えたとき、12歳~13歳は様々な能力がまだ発達途中であり、すべての分野が平均的に伸びているとは限らない。発達過程には幅があり、ばらつきがあることも少なくない。分野によって凸凹(でこぼこ)があると、大人は「くぼんだ部分」(できないこと)に目を向けがちだが、「とがっている部分」(得意なこと)に目を向けて意識していくことが大切であると松下校長先生は語る。

松下秀房校長先生

「とがっている部分を意識して伸ばしていくことで自己肯定感が高まれば、くぼんだ部分にもよい影響を与えることができるのです。ですから、小学6年生の今、自分が得意なことや好きなことを大事にしてほしいと思っています。それはスポーツや音楽系の習い事かもしれませんし、英語やIT関連、あるいは塾の勉強かもしれません。この先好きなことは変わっていくとしても、何かのために犠牲にしてほしくないのです。しかし、2科や4科の一般入試で受験しようとすると多くの場合、塾に通うためにそれをやめなければなりません。そのような背景もあり、本校では習い事なども続けながら受験できるように3タイプの入試を用意しています」

従来の2科・4科に加えて、2018年度から「英語スピーチ入試」を導入。150~300 words程度の原稿を事前に用意してスピーチを行い、スピーチの後に内容に関する質問やコミュニケーション能力を測る質問に英語で答える。さらに2019年度からは、「適性検査対応型入試」をスタート。公立中高一貫校の適性検査に対応し、同校オリジナルの要素も持った試験となっている。

「2科や4科の一般受験となると週に何日も塾へ通わなければならなくなり、習い事に通い続けることができなくなってしまいます。しかし、英語スピーチ入試なら、週1~2回英会話教室などに通って習い事と両立することもできるでしょう。もともと英語に興味を持って英会話を学んでいる児童なら、力を発揮する機会となります。都立の中高一貫校を第1志望として勉強している児童なども、新たに2科や4科のための勉強をしなくても適性検査対応型入試で受験できます。好きなことを続けながらでも受験できる方法があるので、ぜひチャレンジしてほしいです。出題されるテーマやサンプル問題などは、10月末以降の学校説明会で紹介し、受験直前期には入試のタイプごとに詳しく解説していきます」

中学入試の段階から「表現する力」を尊重

2020年度には大学入試が大きく変わり、中学入試も多様化、個性化してきている。どちらにも共通していることは、習得した知識をどう表現するかが求められるという点である。

「社会へ出てからも、得た知識をどう活用し、どう表現していくかが求められる時代になりました。自己肯定感やコミュニケーション能力が高くないと、グループワークで力を発揮することは難しいでしょう。ですから本校では、中学入試の段階から表現する力を尊重したいと考えています」

「英語スピーチ入試」は、帰国生など海外経験がある児童だけを対象としているわけではなく、海外経験がなく、小学6年生から英語を勉強して合格した児童もいる。「英語スピーチ入試」で入学した生徒は、表現力が豊かで、自己肯定感が高い傾向があると松下校長先生は語る。

「英語が得意であることから自己肯定感が高まり、他の分野にもよい影響が出ているのでしょう。例えば、英語スピーチ入試で入学した中2の生徒は、サッカーのクラブチームに所属していますが、日本代表としてドイツで行われた世界大会へ行きました。好きなサッカーも続けながら、得意な英語で受験をした好例です。本校には、中1から高3まで英語やグローバルをテーマにした行事やプログラムが多く、英語スピーチ入試で入学した生徒がさらに英語力を伸ばせる環境が整っています。文系だけでなく理系でも、英語力がこれまで以上に重要となってきました。理系でも英語力のある生徒の方が志望校に合格しやすいですし、海外へ進出する際にも英語力が必要です。コンピュータ言語も英語なのですから、英語を母国語と同じくらいに使えるようになることが、活躍の場を広げることにつながります」

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ICT教材を活用したアクティブラーニング

アクティブラーニングの一環として、2018年から数学の授業に自立学習応援プログラム『すらら』を導入。中1、中2では週5時間のうち1時間、中3では週6時間のうち1時間、『すらら』を活用した授業を行っている。数学科の田中彩華先生に導入の経緯や成果について聞き、中学3年生の授業を取材した。

効率よく復習や反復演習が行える『すらら』

同校では英語での対話力を持った生徒を育てるプログラムとして、中3から選択できる「SEC(Super English Course)」を2014年にスタートさせるなど、英語教育に力を入れてきた。その一方で、数学を苦手とする生徒も少なくないことから、生徒の習熟度に応じて効率よく復習や反復演習が行える『すらら』を導入したという。

「本校では、学習支援センター(後述3/3参照)で週3日、『朝テスト』を行っています。合格できない生徒は、放課後に同じ問題を解くことになっていますが、まずはその合格者を増やしたいと考えていました。そのような中で『すらら』は数検の対策なども行え、キャラクターによる対話型のレクチャーもあるので、数学が苦手な生徒でも楽しく取り組めそうだと思い導入しました。まだ模索中ではありますが、特に中3の生徒はとても熱心に取り組んでいます」

中学3年生の授業を取材

授業が始まると、生徒たちはパソコン画面からログインして、習熟度に合わせて前回の復習課題に取り組む。例えば、ステージ1の生徒は、約数や素数、素因数分解などの演習、ステージ6の生徒は、展開などの演習を、それぞれのペースで進めていく。画面では答えを直接入力する形になっているので、生徒たちはノートを用意して、途中の計算はノートで行っている。

「習熟度に応じて出題の仕方を変えて、どんどんできる生徒にはたくさん出し、進みが遅い生徒には期間を長めにしたり、問題数を減らしたりして調整しています。数学は、やった分だけ結果がついてくる教科です。1つわかれば数字が変わるだけなので、演習にも楽しく取り組んでいると思います。数字が変わってもできるか、繰り返して定着させることが大切ですが、『すらら』なら効率よく学んだことの反復演習が行えます」

『すらら』のAIが先生役となっており、キャラクターによる音声付きの解説を聞く生徒はヘッドフォンを使用。教員のパソコンでは各生徒の目標達成状況がチェックできるようになっているので、進み具合が遅れている生徒には声をかけ、一緒に問題を解くなど教員はアドバイザー役として授業を進めていく。この日取材した授業では、生徒たちは集中して黙々と課題に取り組んでいた。『すらら』導入後は、生徒たちの課題への取り組み方なども変わってきたと田中先生は説明する。

数学科 田中彩華先生

「これまでは、途中式もないような解答を出してくる生徒もいましたが、最近はみんな解き方を書いて出すようになってきました。『朝テスト』では、だいぶ不合格の生徒が減ってきたと感じています。授業で説明する際も、以前なら必要だった説明が不要になるなどレベルが変わってきましたし、進度も圧倒的に速くなりました。定期テストの問題レベルも変わってきていると感じています。数検を受ける人数が増えて、学年の半分は学年相当級に合格できるようになりました。模試の偏差値も、少しずつではありますが上がってきています」

新たなアクティブラーニングへの挑戦

『すらら』による授業は、評価の対象にしていないという。

「目標達成度で評価するのか、ノートを見て評価するのかなど、評価が難しいということもありますが、これを評価の対象にしてしまうと面白くなくなってしまい、逆にこの授業が嫌になってしまう可能性もあります。ですから、この授業は評価の対象にはしていません。『すらら』での成果が通常の授業につながっていくので、そこで評価すればよいと考えています。『すらら』には小テストの分析機能や模試との連動など、多くの機能が備わっています。今後は、それらの機能をよりよい形で活用していきたいですね」

今回の授業では各自が集中して課題に取り組んでいたが、わからない問題を生徒同士が教え合うのもよい学びになると田中先生は考えている。そして2学期から、『すらら』とは違う形でのアクティブラーニングにも取り組んでいるという。

「中3の授業では、2学期から私の代わりに生徒が前に立って授業を行っています。数学が得意な生徒も苦手な生徒も、クラス全員です。どの分野を担当するかは、個々の習熟度に合わせて私が選び、事前に授業案を提出させ、打ち合わせも行っています。数学の専門用語などがわからなくても、生徒たちなりの言葉で説明していてとても面白いです。『先生役は楽しかった』と言ってくれる生徒が多く、やってよかったと思っています。授業を受ける側の生徒たちにまだ緊張感があるので、もっと打ち解けて、さらに活発な授業になることを期待しています」

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学習支援センターから生まれる好循環

学習支援センターは、基礎力を身に着け、自学自習の出来る生徒を育てることを目的に、2013年に開設。生徒の目的に合わせて、「基礎力定着プログラム」「ステップアッププログラム」「受験対策プログラム」といったプログラムやクラブ活動後に夜8時まで利用できる「クラブ優先時間帯」などが用意されている。利用者の増加や成果について、同センターを開設した松下秀房校長先生に話を聞き、積極的に利用している高2の生徒にインタビューした。

基礎力の定着から受験まで幅広く対応

生徒たちが自主的に自分の学習に取り組む習慣をつけることを目指して開設された学習支援センターでは、「基礎力定着プログラム」として、中学生も高校生も『朝テスト』(英数国)を週3日行い基礎力や学習習慣を身に着ける。また、クラブ活動が終わった後、その日の学習をその日のうちに完結できるように、センターは夜8時まで利用できるようになっている。

「私も高校時代にはサッカー部に所属していたので、練習で疲れて家に帰ったら勉強なんてできませんでした。今は共働きの家庭も多くなっているので、誰もいない家に帰ればテレビやスマホなどの誘惑もあるでしょう。ですから、週4回以上活動しているクラブの生徒は希望により、夜8時まで(中学生は夜7時まで)学習支援センターを利用できるようにしています。年々利用者は増加しており、難関大学を目指して勉強している生徒もいますが、受験のための校内予備校ではありません。大学に通るだけの勉強をするのではなく、低学年のうちから勉強の習慣を身に着けるための施設なのです。授業の復習、検定試験対策、受験勉強など、生徒たちは自分の目的に合わせて様々な勉強をしています」

卒業生のチューターが在校生のロールモデル

学習支援センターには、大学生のチューターが常駐しているので、わからないところは気軽に質問できる。チューターには同校の卒業生もおり、生徒たちのよい刺激になっているという。

「今年3月に卒業してチューターになった大学生は、予備校へは行かずに学校と学習支援センターだけで早稲田と慶應に合格しました。国連で働きたいという目標には慶應の方が合っていると考えて、慶應に通っています。在校生と近い年齢の卒業生がチューターとしてロールモデルになることが、センターを開設したときからの夢でした。在校生にとっては、教員があれこれ言うより、身近な先輩の成功体験に触れたほうが、実感がわくものです。今年度は3名の卒業生がチューターとなり、夢が実現してたいへん嬉しく思っています」

チューターからは指導を受けるだけでなく、大学生活に関する話なども聞くことができる。目的を持って選んだ大学に進んだ先輩、クラブ活動で大会への出場を目指しながら受験勉強も頑張っていた先輩など、様々なタイプの先輩たちから刺激を受けている。

「チューターたちも自分が知っていることを楽しんで話しているようです。後輩から尊敬されるのは嬉しいことであり、卒業生にとってもよい経験となっています。卒業生の存在が利用者の増加につながり、卒業後にチューターになる生徒が増えていくという、よい循環が生まれていくことに期待しています」

学習支援センターを活用している生徒2人にインタビュー:<特進コース 高2>Sくん(サッカー部)・Aさん(テニス部)

塾や予備校に通わず、学習支援センターを積極的に活用している高2の生徒2人に話を聞いた。

―― 学習支援センターはどのように利用していますか?

<Sくん> サッカー部に入っているので、練習が終わってから夜8時まで残って勉強しています。大学受験に向けて、自習をしたり、個別授業を取ったりしています。サッカー部は引退の時期が遅くて、高3の10月ぐらいです。そこから受験まで時間がないので、高2になってから積極的に利用するようになりました。

Sくん

<Aさん> 私は高1から利用しています。受験を意識していますが、今は授業の予習や復習が中心です。センターだと集中できるので、その日の復習が2時間ぐらいでできます。

Aさん

―― 学習支援センターのいいなと思うところを教えてください。

<Sくん> 部活が終わってから家に帰ると疲れてしまうので、勉強時間が思うようにとれません。学習支援センターなら、部活が終わってすぐに勉強できるのがいいです。センターに来れば、勉強する環境が整っているので集中できます。「慶應に合格した人はこの時期にこんな勉強をしていた」などという話を聞くだけより、実際に慶應に通っている先輩がチューターとして目の前にいると、自分も目指そうという刺激になります。

<Aさん> 学習支援センターは、自分で学習できる環境が整っています。パソコンで情報を調べることもできるので、合格するためにどのようなペースで勉強していけばいいかなど、大学ごとに調べて参考にしています。チューターの方たちも近くにいてくれるので、わからないことがあるときは気軽に声をかけられます。

―― 入試に関する相談などもしていますか?

<Sくん> 2020年度から大学入試が変わるので、模試の傾向も変わってきます。センターではそれについても相談できますし、模試の過去問をもらうなど、いろいろな形でお世話になっています。

<Aさん> 新入試には不安もあるので、こまめに情報をチェックしています。センターのスタッフから新入試の情報についてもいろいろと教えてもらえるので、とても心強いです。

―― この学校のいいなと思うところを教えてください。

<Sくん> 先生との距離感が近いことです。職員室の前にラーニングスペースがあり、先生に1対1で質問できます。先生方はみんな、とても話しやすい雰囲気です。勉強しやすい環境が整っている学習支援センターも気に入っています。

<Aさん> みんな部活を一生懸命に頑張っているところがいいなと思います。先生とのコミュニケーションも取りやすいです。他校へ行く機会があると話しかけにくい先生もいますが、この学校の先生は柔らかい雰囲気で話しやすいと思います。

―― 目標の大学や学部は決まっていますか?

<Sくん> まだはっきりとは決めていませんが、GMARCH以上を目指しています。文系なので、今の段階では経済学部か商学部などを考えています。高3になっても予備校には通わずに、学習支援センターで頑張りたいと思っています。

<Aさん> 私は理系の学部で、国公立の大学を目指しています。私も予備校へは行かずに、受験まで学習支援センターを活用して頑張りたいです。


取材を終えて

学習支援センターを活用している生徒へのインタビューでは、大学入試改革への不安も語られた。不安を抱えながら勉強を進めていく中で、センターのスタッフに相談に乗ってもらえることが大きな支えになっている。学習支援センターは、自主的な学習のサポートだけでなく、生徒たちの精神的なサポートでもかなり大きな役割を果たしていることが実感できた。

【 Back number 】目白研心中学校のスペシャルレポート<第1回>

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