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おばやしせいしんじょしがくいん

小林聖心女子学院中学校 

スクール特集(小林聖心女子学院中学校の特色のある教育 #3)

難関国公大学への推薦入試合格で話題

文部科学省は「21世紀型能力」の育成を掲げているが、小林聖心女子学院では以前よりこれらの力を育成してきた。中高6年間で生徒が希望する進路を実現するために同校がどのような教育を実践しているのかについて紹介する。

カトリックの教えに基づいた教育理念の下、伝統ある教育を行っている小林聖心女子学院中学・高等学校は、創立以来、一人ひとりの特性を伸ばす、丁寧な教育を大切にしてきた。少人数で進学実績が高く、医歯薬系を含む国公立、有名私大への合格者を安定的に輩出。近年は、難関国立大学へ推薦入試で合格する生徒も出ており、注目を集めている。6年間の落ち着いた学びの環境の中で、自分と向き合い、自らの成長を求めることを大切にしており、その姿勢がやがて進路をつかむ力へと結びつくという。進路指導主任の田中リサ先生、元進路指導主任の柴山真木子先生に、小林聖心の学びについて話を聞いた。

将来像が明確化しているがゆえの高い進学実績

2019年卒業91回生105名の大学合格実績には、難関国公立大や有名私立大が並ぶ。とくに東京大、大阪大、神戸大には、一般入試よりも難しいとされる推薦入試で合格者が出ており、話題となった。そのほか医歯薬系に9名、関関同立、早慶上智・ICU は合わせて27名に上る。例年、生徒の約半数が難関大学に進学しており、姉妹校である聖心女子大学を合わせるとその数は約7割に達する。生徒一人ひとりが、6年間の学校生活の中で、学習面だけでなく、様々な行事や体験学習などを通して将来自分のなりたい姿を考え、その実現のために進学先を決めていくことが実績につながっている。

▶︎進路指導主任 田中リサ先生

難関国立大推薦合格を果たした生徒の姿

国公立大推薦入試は、大学側が求める条件を満たし、なおかつ学校長の推薦をもって出願できる「公募制」のみで、出願すれば合格がほぼ決まる私立大での「指定校制」とは異なる。 また国公立大推薦入試は募集定員も少なく、一般入試より倍率が高く難しいと言われる中、小林聖心女子学院では、過去5年間をふり返ってみても、東京大学2名、大阪大学2名、神戸大学5名、大阪市立大学・大阪教育大学・東京外国語大学・神戸市外国語大学各1名が推薦入試で合格するなど、高い実績を残している。

では2019年度国公立大推薦入試で合格を果たした生徒はそれぞれどのような学校生活を送っていたのだろうか。
東京大学経済学部に合格した生徒は、入学当初から学習意欲が高く、高い英語力を生かして学内外の様々なプログラムにも自主的に参加することで、将来に対するビジョンも明確になってきた。
大阪大学医学部保健学科看護学専攻に合格した生徒は、担任だけではなく多くの先生に相談に乗ってもらうことで、自分自身の方向性を見いだすようになった体験から、人の気持ちに寄り添える職業に就きたいと思うようになった。
神戸大学経営学部に合格した生徒は、早くから公認会計士を目指しており、神戸大学に進学するためには何が必要かを深く分析するなど、受験勉強に対する目的意識がはっきりしていたことが合格につながったのだろう。

見事に難関を突破し、合格を果たした3人に通じることは、将来、自分がどのように社会で活躍したいのかが明確で、学びに対する真摯な姿勢があることだ。しかし彼女たち3人だけが特別なわけではない。小林聖心では、生徒一人ひとりが「どんな自分になりたいのか」、また「自分とは何者なのか」を考えるきっかけを学校生活の中で豊富に与えられる。それらの経験を通して自分自身で答えを見出し、自分の目指す生き方の実現に向けて走り出すのである。それが冒頭で紹介した進学実績につながっていると、柴山先生も田中先生も話してくれた。

▶︎元進路指導主任 柴山真木子先生

人生のコンパスとなる小林聖心の教え

キリスト教カトリックの教えに基づく全人教育を行う学校として、「より良い社会を築くことに貢献する賢明な女性の育成」を教育理念に掲げている小林聖心女子学院。この理念のもと、「生き方」「キャリア」「進級・進学」の3つの柱を据え、生徒一人ひとりが確かな未来をつかむことができるよう力を入れてきた。進路指導主任の田中先生は「『生き方』は進路の土台となるもの。宗教教育や各教科の授業、行事、毎日の祈りや沈黙の時間など学校生活すべてを通して、人間としてのあり方や生き方を学んでいきます」と話す。

生き方についての考えを深めるための「黙想会」と「錬成会」は同校の伝統的な取り組みだ。「黙想会」は年1回、2日間にわたって授業を行わず、神父の話を聞いたり、一人で静かな時間をもったりしながら自己を見つめ、自己と対話するもの。各自が深く内省する中で、考えたことや気づいたことを「黙想会ノート」に綴っていく。一方、「錬成会」は、他者とのかかわりを考えることに重点を置きながらグループワークの形式で自己を見つめ、自己を深く知る機会となるものだ。
「黙想会」や「錬成会」によって自分を深く知ることは、自分らしい生き方や社会貢献について考えることにつながる。自身の具体的な進路を見出していくうえで、内省を積み重ねていくことに重きが置かれている。

「志望大学をどうするのか」「将来、どんな職業につきたいのか」。そんな問いから始めるのではなく「自分とは何者なのか」という、より根源的なところから同校の進路指導は始まる。10代の多感な時期に心静かに自らを見つめ、将来の目標を探すことは、どのような人生を歩んでいくかを定めるコンパスとなるのだと感じた。

グローバル時代のための生きた英語力

小林聖心女子学院では伝統的に英語教育に力を入れており、6年間を通して高い英語力が養われる。今後の大学受験において、英語の4技能(読む・聞く・書く・話す)は必須スキルであり、高い英語力を持っていることは、進路の可能性が広がることにつながる。柴山先生は「英語教育は本校の伝統であり、高い実践力が身につくという定評をいただいています。中学からの入学生への対策はしっかりしているため、ご心配いりません」と話す。

2019年度中学から入学した1年生は、併設小学校からの入学生とは別に10人以下の少人数授業が実施されている。さらに、毎週土曜日の補習や夏期特別講習など手厚い指導が受けられる上、併設小学校出身者がネイティブスピーカーの先生の英語を理解し堂々と話す姿によい刺激を受け、自然と英語のリスニング力やスピーキング力が身につくようになる。英語の授業は高校3年生まで少人数制で実施され、習熟度に合わせてより実践的なカリキュラムが展開されるそうだ。

2020年からスタートする大学入学共通テストで、英語力の判定に活用される GTECを同校では中3以上の全員が毎年受験している。特筆すべきは、2019年度の同校では高校生がすべての学年で全国平均より100点以上も高いスコアをとっており、6月のGTECでは、高校1年生のほとんどがCEFR A2レベルを取得している。海外進学や大学での専門教育が英語で学べるレベルの CEFR B2レベルを取得している生徒も多く、そのレベルの高さに驚かされる。

日々の授業はもちろん、学院ならではの国際交流プログラムも英語の力を伸ばすモチベーションになっている。たとえば世界 30カ国に広がる姉妹校との国際交流プログラム。高校の希望者対象に実施する「姉妹校合同海外体験学習」ではフィリピンや韓国などアジア5カ国から選ぶことが可能だ。語学研修として実施するオーストラリアや アメリカなどの姉妹校との交換留学もある。こうした国際交流プログラムが、生徒が英語を積極的に学ぼうとする姿勢、海外へ興味を持ち、英語を活かそうとする姿勢を育んでいる。

豊富な私立大学推薦入試枠が表すもの

ここまで卒業生の大学進学実績と英語の取り組みを中心に取り上げ、生徒が自らを見つめ、目標を定めることで「学び続ける力」を身に着けることができる同校を紹介した。10代で身に着けた学びに対する姿勢は、大学に入っても社会に出てからも持続し、複雑な要素が絡み合う問題に対して課題解決能力が求められる現代、自分で答えを探り出す力に通じていく。

小林聖心女子学院には、大学進学時、私立大学への推薦入学枠が多くある。そして、この推薦枠が近年、増加しているという。これは単に伝統校だからというわけではない。先んじて進学した先輩たちが、大学においても積極的な学びを続けることで大学側から評価されている証拠であろう。ひいては大学が求める人材を輩出する学校として、小林聖心の教育方針が認められている証と言える。

小林聖心は高校3年時、一般入試を目指す生徒も推薦入試での進学を希望する生徒も同じクラスで過ごすという。合格のタイミングが違ったり、方向性が違ったりすることで、不協和音が響きそうにも感じる。しかし、目標が違えど互いが互いを思いやり、励ましあいながら卒業を迎えるという話を聞き、自らを見つめ他者を思う人間的な成長があってこそと感心した。

<取材を終えて>
今、中学受験を考える子どもたちが大学受験を迎える頃、大学入試のあり方は変容を遂げ、学力はもちろん、高校生活の活動実績やより豊かな人間性が求められるようになる。難関国公立大の推薦枠が増えているように、入学の方法も多様化していくだろう。そのような時代において、小林聖心の教育が多くの大学から高く評価されていることで、私立の指定校推薦枠が安定的に確保され、またAO入試や国公立推薦入試などにも十分対応できる教育環境は、充実した高校生活を希望している生徒にとって、自身の進路実現に直結するという意味で大きなメリットになっているといえるだろう。
今回、お話を伺った田中先生、柴山先生のお二人とも、小林聖心の卒業生だ。当時を振り返り「人としてどうあるべきかという指針は、小林聖心で学んだ」と話す。教員の中には、お二人と同じように、学院を卒業後、大学や社会に出てから、小林聖心に戻った方も多く、同校の教えは、脈々と後輩へと伝えられている。また国内外で活躍する卒業生も多く、同窓の強いつながりが感じられるシーンも多いそうだ。
自分に与えられた能力を最大限発揮し、よりよい社会の実現のために貢献していく生き方は自身の人生をより豊かにしていくといえる。創立以来「全人教育」をモットーとしてきた小林聖心の教えが、今、文部科学省が目指す教育の方針と同じ方向を向いているところに、高い大学進学実績の理由があると感じた。

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